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例)研究発表 生命科学科
[2005/10/31]
◇生活習慣病の“研究資産”をつくる ―― 世界的な大規模コホート研究

 糖尿病、脳卒中、心臓病、ガンなど、私たちにとって最も怖い生活習慣病。原因は遺伝子、生活環境、加齢など複数の因子が複雑に絡み合っていると見られている。その病態を解明して予防、治療に役立てるために多領域連携型の研究が、九州大学大学院医学研究院で進められている。
 文部科学省は、全国の大学から選んで、学問分野ごとに世界最高水準の研究拠点を作る「21世紀COEプログラム」を進めている。同医学研究院は、そのひとつ「大規模コホートに基づく生活習慣病研究教育」の拠点とされた。コホート研究というのは、疫学研究の一つの方法で、生活習慣調査、血液検査などをあらかじめ行い、その後の病気の起こり方を調べる方法である。病気になる前の血液の検査値を取り扱うので、病気の影響を受けることがない優れた方法である。また血液試料を保管しているので、将来の新たな検査法にも対応できる。
 拠点リーダー役の高柳涼一教授(老年医学)は「様々な疾患が含まれる生活習慣病を総合的に理解するには、この方法以外にない」という。研究の基礎データになるのが住民検診や生活習慣基礎調査。食事や運動など日常の詳細な生活習慣調査と血液検査値の他に、DNA、血清、血漿などを“研究資産”として一括管理していく。これをもとに、糖尿病、血管病、ガンなどについて、拠点内の病態解析部門で原因と推定される遺伝子や蛋白の機能を詳細に検討し、さらにこれらの結果をもとに治療法の開発につないでいく。
 都市部、周辺部、離島部という地理的環境の違いも要因のひとつとして、住民の協力を得て福岡市東区、長崎県壱岐市、沖縄県石垣市などで、計5万人のコホートが目標だ。

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