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例)研究発表 生命科学科
[2005/08/23]
◇医療人の卵たちのユニークな体験―医療系統合教育

 九州大学病院キャンパスには、医学、薬学、歯学の各学部、関連研究施設など医療系施設が集中する。平成15年度に「医療系統合教育研究センター」が全国の大学でただ1個所開設されたのも、その地的な利便性による。
 併せて同センターを核にして学部の枠を超えた独特の医療系統合教育が始まった。そのひとつが「インフォームド・コンセント」(説明を受け納得した上で患者が同意すること)。現代の社会と医療の中でインフォームド・コンセントという概念が生まれた歴史的な背景や法的な事例を学び、学生自らが企画したロールプレイ(医療者と患者のやりとりを模擬で行う)など斬新さを取り込んでいる。患者との信頼関係をどう作るか。一種のコミュニケーション教育の側面もある。
 九州大医学部独自のカリキュラムのもうひとつが体験入院。医学部全学生が大学病院のいずれかの診療科で、1泊2日の入院生活を体験する。入院手続き、病院規則の遵守、入院費の計算、一般患者と同じ大部屋で医師の回診や血圧測定、検尿などの“日課”をこなす。医師の立場での臨床実習に入ったばかりの5年生が、逆の立場で相手の視点を得る絶好の機会だ。
 もと外科医の吉田素文教授(医学教育学)は、文部科学省が作成した「21世紀における医学歯学教育の改善方策」にも関わってきたひとり。「これからの医療人は専門分野だけではなく、医療を受ける側の視点やチーム医療における相手側の視点を学ぶ。また、教える側も学ぶ側の視点を大事にする。それが今後の医療系教育における重要なコンセプトだ」という。

〈写真説明〉学生企画によるロールプレイ。右側の医療者役の学生たちが、左側の患者役に、乳がん告知と治療方針の説明を行い、インフォームド・コンセントの実践上の難しさと重要性を実感する。

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