TOP > 研究成果情報 > 研究情報データベース > 詳細

研究情報データベース

キーワード検索
例)研究発表 生命科学科
[2008/08/05]
◇仁済大学と医学部初の学生交流協定

九大医学部では近く、韓国・仁済大学との間で初めて学生交流協定を結び、希望学生にPBL(problem based learning)チュートリアルという学習スタイルを体験させることにした。
 PBLは問題基盤型学習のことで、ある問題(病気など)を解決するためにどうすればよいか、そのためには自分が何を学ぶべきか、その方法を身につけていく学習である。1人のチューター役の教員の下に小グループを編成するチュートリアル形式で行われる。グループ内での討論を通してあらゆる角度から解決策を探り、自分の知らない分野は自習を繰り返しながら、一歩一歩真の解決策に到達する。進行すべてを学生が行い、チューターは方向を誤った場合や最終的な結論の時以外には、ほとんど助言をせず学生の理解の到達度を見守る。
 九大医学部は学術交流として、平成15年から毎年10人程度の仁済大の医学生を解剖学実習に受け入れている。同19年10月、今度は仁済大が行っているPBLに九大から医学生が初めて参加し、今年3月にも同様な体験をするなど学生交流を深めている。
 今年3月のPBLには九大から医学部2、3年生7人が参加した。2,3人ずつが仁済大の学生数人とグループを組み、授業は英語。各グループの共通テーマは「腎臓」で、あるグループでは「肺炎患者に血尿症状が見られる。どう診断するか」が課題だった。進行役とホワイトボード記載担当の学生が選ばれる。症状から考えられるいくつかの病気の仮説を立て、検査データとして何が必要か、全員で討議しながらパソコンから取り出せる検査データを検討していく。学生が求めてこないデータは判断上必要であっても、最後までチューターは教えない。チューターの参加しない午後は学生同士で議論し、議論の過程で出る問題点を分担して調べて次回発表し合う。これを隔日3日間行い、最終日にカルテがチューターから示され、「IgA腎症」という診断結果を導き出すことができた。
 九大医学部では、1年次にチュートリアル形式の授業を取り入れているが、必ずしも臨床に直結したテーマではない。先の参加学生の希望や学内からの推進意見も強く、同医学部では学生交流協定を結ぶことで、仁済大側の解剖実習と九大側のPBLを、いわば双方“お墨付きの学生交流”として初めて承認、お互いに授業料が免除されることになった。

〈写真説明〉PBLの議論の過程を記録したホワイトボードと、討議の様子。

ページの先頭へ戻る