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例)研究発表 生命科学科
[2008/01/10]
◇レベルが高い内視鏡の技術力――2007年度グッドデザイン賞を受賞

九大病院の先端医工学診療部(橋爪誠教授)は、これまでのロボット手術や内視鏡手術の臨床応用・研究開発・教育訓練への取り組みに対して、(財)日本産業デザイン振興会から2007年度のグッドデザイン賞が贈られた。同病院では医師再教育事業として、ロボット手術及び内視鏡外科手術トレーニングセンターを全国に先駆けて設立し、同診療部のスタッフなどが基礎から応用、実践までのカリキュラムを編成した国内随一ともいえる充実した指導内容を誇っている。
 内視鏡手術は、内視鏡を直接体内に挿入して病変部位を手術する。皮膚や筋肉の切開創が小さいので、傷の痛みも少なく早期離床ができるから、入院しても短い期間で済み社会復帰が早い。医療費の節約にもなる。現在、外科手術の多くの分野に取り入れられているが、従来訓練方法が確立しておらず、技術不足などで死亡事故を含む医療過誤が各地で起こり、日本内視鏡外科学会は平成16年度から技術認定制度を始めている。
 このセンターでは、初心者向けのスタンダードコースとして、毎月2日間の日程で基本知識を講義し、腹腔内を模擬した箱の中で鉗子(かんし)を用いて縫合や結紮(けっさつ)したりするボックストレーナーやVRシミュレーターを使った練習、さらに動物を使った実地まで行う。アドバンスコースではすでに手術経験のある医師を対象に、外科・整形外科・小児外科などで専門の治療テーマを決めて指導をする。平成16年の開設以来、全国から注目されすでに約520人の医師が訓練を受けている。同18年からは九大病院の研修医にも、病院側が希望者に訓練を受けさせている。同先端医工学診療部は、同19年には逆流性食道炎(食道と胃のつなぎ目にある弁の働きが悪く、胃の中のものが逆流して食道に炎症を起こす病気)を、皮膚を切らずに治す内視鏡手術に日本で初めて成功するなど、研究開発にも余念が無い。
 同センターのコースディレクターを務める橋爪教授は「MR対応内視鏡や三次元の立体映像を映し出すドーム型モニターなど新製品を開発している。究極的にはロボット手術へ移行する」という。同教授は医療用ロボット開発分野の第1人者でもあり、平成19年度から、国の診断機器と治療機器の融合を目指す「インテリジェント手術機器研究開発プロジェクト」のリーダーを務めている。

〈写真説明〉トレーニングセンターでボックストレーナーを使って内視鏡手術訓練をする医師たち。

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