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例)研究発表 生命科学科
[2007/05/29]
◇基礎医学研究を希望する学生の“飛び級制度”――新MD-PhDコース

 医学部学生には、MD(医師)の資格だけでなく、大学院に進んでPhD(医学博士)を取得する人がかなりいた。ところが新臨床研修制度では、臨床研修認定病院の枠が拡大され研修医の大学離れが顕著となった。その結果、大学に残る医師は少なく、その中で基礎医学研究に取り組む医師が極度に減少した。
 医学研究が飛躍的に進んだ今日、様々な病気の原因や発症機構が分子レベルで理解されるようになった。基礎医学研究者の医師が不足すると、基礎医学と臨床医学の橋渡しをする人材がいないために、せっかくの基礎研究の進歩を臨床医学に十分応用できないことにもなりかねない。また、逆に臨床上の未知問題を的確に基礎医学研究者に伝えることが出来ないことも心配される。そこで九大では基礎研究をする医師不足の解決策の一つとして、従来のMD-PhD制度を大幅に改革した新MD-PhDコースを平成19年度から始めた。
 新MD-PhDコースは、医学部4年生を修了した時点でいったん休学して、大学院博士課程(原則4年間)に進学できるいわば“飛び級制度”である。研究成果を挙げてPhDを取得したのちに医学部の5年生に復学して、残りの2年間の課程を修了して医学部を卒業して医師資格を取得できる。医師資格取得の有無にかかわらず基礎医学研究者になれることがMD-PhDコースの特色である。
 今回のコース改革を担当した柳雄介教授(病態制御・ウイルス学)は「他の理系学部は基礎知識の教育に4年間専念するのに比べて、医学部6年間教育の大半は臨床医学知識教育に費やされており、基礎知識を学ぶ面白さを体験できる時間が少なすぎる。このまま放置すると基礎医学研究者となる医師がいなくなってしまいかねない」と指摘する。
 平成19年度は2人の医学部4年生がこのコースを選択した。

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