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例)研究発表 生命科学科
[2017/09/19]
「脳の時計は右半球にある! 時間知覚判断の注意と意思決定システムを解明」(臨床神経生理学分野 飛松 省三 教授)
脳の時計は右半球にある! 時間知覚判断の注意と意思決定システムを解明
  
  九州大学大学院医学研究院臨床神経生理・飛松省三教授の研究グループと芸術工学研究院・中島祥好教授は、理化学研究所情報基盤センター計算工学応用開発ユニット・竹市博臣専任技師と共同で、聴覚の錯覚を用いて時間知覚・判断に対応する、ヒト脳内での神経活動を明らかにし、ネットワークモデルを提唱しました。
  1 秒未満の短い時間の知覚・判断は、音声言語や調和のとれた身体運動、音符や休符といった音楽のパタン認識に重要です。しかし、実際に知覚・判断する時間には物理的な時間とは異なる様々な錯覚があり、また、その脳内メカニズムには未解明の部分が多く残されていました。
  今回、共同研究グループは、独自の心理現象「時間縮小錯覚」を初めて用いた脳磁図計測により、実際に知覚・判断する時間に対応した脳の働きを高時空間解像度で捉えました。その結果、時間間隔への注意と時間間隔の符号化は右半球側頭頭頂接合部(TPJ)に、時間判断は右半球下前頭皮質(IFG)に司られることが明らかになりました。時間判断を行うために音を聴き終った直後のIFG の神経活動の高まりは、中島祥好教授が提唱した錯覚の仮説と合致しました。今後、時間知覚判断の脳内ネットワークを理解することで、新しいリアルタイム処理技術が生まれる可能性があります。単純な 3 つの音に挟まれた 2 つの時間間隔の異同を判断する課題においては、作業記憶などさまざまな機能が必要となることから、脳機能診断検査への応用(例えば、発達障害や認知症の診断マーカーなど)が期待されます。
  本論文は、学術誌 Scientific Reports オンライン版で 2017 年 9 月 12 日(火)午後 6 時(日本時間)に公開されました。詳細は論文をご参照ください。Hironaga N, Mitsudo T, Hayamizu M, Nakajima Y, Takeichi H, Tobimatsu S: Spatiotemporal brain dynamics of auditory temporal assimilation. Scientific Reports, DOI: 10.1038/s41598-017-11631-0.

研究者からひとこと:
本研究で用いられた「時間縮小錯覚」は中島教授と ten Hoopen, G.博士らが 1987 年に発見したオリジナルの錯覚現象です。本論文の Supporting Information で試聴することが出来ます。
   


    
  【お問い合わせ先】 大学院医学研究院脳研臨床神経生理
      日本学術振興会特別研究員(RPD) 光藤 崇子(みつどう たかこ)
  電話:092-642-5543 FAX:092-642-5545
Mail: mtaka(at)med.kyushu-u.ac.jp
        ※(at)は@に置きかえてメールをご送信ください

  
 

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