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例)研究発表 生命科学科
[2005/06/13]
◇ミトコンドリア―細胞の生と死をコントロールするパラサイト

分子細胞生物学という分野で、細胞内にある膜に囲まれた小さな構造物(細胞内抄器官、オルガネラ)の構造と機能を研究しているのが、機能高分子設計学講座の三原勝芳教授。オルガネラの一つ・ミトコンドリアが研究対象だ。
 ミトコンドリアは一つの細胞の中に数百個もあって、細胞が生きるのに必要なATP(アデノシン三リン酸)という”エネルギー通貨”として働く物質を作る。それだけでなく最近、老化やガンなど人の死との関わりの中で、アポトーシスという「安らかな細胞の死」の研究が進み、それにも直接関わっていることが発見されて注目されている。まさに細胞にパラサイト(居そうろう)して生死を握っているというわけだ。
 ミトコンドリアは、絶えず融合と分裂を繰り返している。「私たちの興味は、その複雑な構造がどのようにして作られ、そして働くか」にあると三原教授。1993年には、構造にかかわる正体としてMSF(Mitochondrial import Stimulation Factor:ミトコンドリア輸送促進因子)という蛋白質の働きを、世界で初めて突き止めた。さらにMSFによって運ばれてきた蛋白質が、今度はどうやって膜で密閉されたミトコンドリアの内部に入り込めるのか。これまでの研究で、実は膜が二重に出来ていて、3カ所にある輸送装置の穴から潜り込んでいることなども少しずつ解明されてきた。
 アポトーシスとの関連で、どのようにして細胞を死滅させるのかも、合わせて研究している。何しろ動物細胞のミトコンドリアは、約1500種類もの蛋白質から出来ていて、働きもまたそれぞれ違うそうだ。

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