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例)研究発表 生命科学科
[2005/04/12]
◇自己免疫疾患に福音 “免疫リセット療法”

 もともと身体を外敵から守るための免疫反応が、なぜか自分の身体を異物と判断して抗体を作り、自分自身を攻撃する事によって起こる病気を自己免疫疾患と呼ぶ。例えば手や顔の皮膚が硬くなり症状が進むと関節・筋肉・肺・心臓などにも障害が出る強皮症(全身性硬化症)や、皮膚筋炎・関節リウマチといった膠原病もそうだ。
難治性自己免疫疾患に対する治療に効果を挙げているのが、第1内科(原田実根教授)の造血幹細胞移植グループ。造血幹細胞というのは、赤血球・白血球・血小板などを作る細胞で、骨髄で作られる。
その造血幹細胞を骨髄からではなく、患者の末梢血から採取する。献血をする時と同じ要領で、腕の肘(ちゅう)静脈から採る。全身麻酔をして骨髄から採るよりも、患者には大変楽になる。末梢血の中から、造血幹細胞だけを取り出して冷凍保存しておく。一方で、免疫抑制剤のシクロフォスファミドを大量に注入して、患者の体内にある悪い働きをするリンパ球を退治してしまう。その後に、保存しておいた本人の造血幹細胞を注入する。そうすると、新しいリンパ球が徐々に出来て外敵から身を守る本来の役目を持つ免疫細胞になって、今度は自分を守ってくれるようになる。つまり、古い免疫を新しい免疫と交換するいわば“免疫のリセット療法”というわけだ。これまで患者9人に実施して、いずれも著しく回復している。

〈写真説明〉
強皮症の指先の潰瘍が改善した患者のサーモグラフィー
[上が移植前。下が移植後で、血流がよくなり皮膚温の上昇(赤くなった部分)がみられる。]




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