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例)研究発表 生命科学科
[2010/04/19]
岡田誠司特別准教授が平成22年度科学技術分野の文部科学大臣表彰「若手科学者賞」受賞

  医学研究院のSSP教員である岡田誠司 (高等研究院・特別准教授)さんが、「脊髄損傷をモデルとした神経再生の研究」で平成22年度科学技術分野の文部科学大臣表彰の若手科学者賞に選ばれました。表彰式は、4月13日(火)に京王プラザホテルで行われました。

【研究業績の概要(「脊髄損傷をモデルとした神経再生の研究」)】
 外傷や梗塞により損傷を受けた脳や脊髄などの中枢神経は再生能力が乏しく、永続的な麻痺等の後遺症が残るため、患者の肉体的・精神的苦痛や社会的損失が大きく、その病態を改善させる新規治療法の開発が望まれている。
 岡田特別准教授は整形外科医として数多くのせき損患者の治療に携わってきたが、実際の脊髄損傷患者の麻痺の動態は損傷直後が最もシビアであり、不全麻痺であればほぼ例外なく亜急性期にかけて麻痺の回復が見られた点に注目した。臨床的にはこの回復は脊髄ショックからの離脱という曖昧な概念でしか理解されておらずその病態は殆ど不明であったため、この麻痺の回復メカニズムをマウス脊髄損傷モデルにて解析した。その結果、これまで軸索の伸長を阻害し中枢神経系で再生がおこらない主要な原因と考えられていた反応性アストログリアが、実は損傷後間もない時期には炎症反応を制御し、組織修復に重要な働きを担うだけでなく、麻痺の回復にも必須であることを証明した。さらに、抗体や薬剤投与による炎症反応の制御が脊髄損傷の病態制御に深く関わっていることや、近年注目されている神経幹細胞移植治療に於いても至適な移植プロトコル作成に必須であるバイオイメージングの系を確立し、脊髄損傷含めた神経再生の研究に大きく貢献した。これらの成果は、新しい中枢神経外傷後の治療戦略に繋がるものと期待されている。

【参考文献等】
国際特許(Singapore, Hong Kong, Australia,New Zealand).Okada S et al.,Remedy
for spinal injury containing interleukin-6 antagonist.
Okada S et al., In vivo imaging of engrafted neural stem cells. The FASEB
Journal. 19:1839-, 2005
Okada S et al., Conditional ablation of Stat3/Socs3 discloses the dual role
for reactive astrocytes after spinal cord injury.Nature Medicine. 12:829-34,
2006
Okada S et al.,Does ossification of the posterior longitudinal ligament
affect the neurological outcome following traumatic cervical cord injury?
Spine. 34:1148-, 2009
Saiwai H et al., LTB4-BLT1 axis mediates neutrophils infiltration and
secondary injury in experimental spinal cord injury. American Journal of
Pathology.176:2254-, 2010

【写真】
授賞式会場での岡田特別准教授
(京王プラザホテル[東京都新宿区西新宿2-2-1])

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