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例)研究発表 生命科学科
[2012/12/14]
予防医学分野・古野純典教授の最終講義
 去る12月10日(月)、基礎研究B棟講義室にて、医学研究院基礎医学部門 予防医学分野教授 古野純典先生による最終講義が行われました。古野先生は、平成7年に九州大学医学部公衆衛生学講座の教授に就任されて以来、長年に渡り本学における研究・教育を支えてこられ、大学院医学研究院の運営にも多大なる貢献をされてこられました。
 

 
 
 最終講義のテーマは、「がん疫学研究の動向」でした。九州大学医学部で大学院生・助手として行われた胃がんの疫学研究や前任地である防衛医科大学校の教授時代から継続されていた大腸腺腫の疫学研究(自衛官の研究)、教授として九州大学に戻られてからの大腸がんの疫学研究を中心にお話されました。
 古野先生は、1988年に、緑茶を1日10杯以上飲用する者は非飲用者に比べて有意に胃がんリスクが低下することを世界に先駆けて発表され、この研究により緑茶にがん予防効果がある可能性が示されたことが、疫学研究において、世界的にお茶が注目されるきっかけとなりました。しかし現時点でも、緑茶のがん予防効果が確認されていないことにふれられ、古野先生は「一つの研究成果から結論は得られない」ことに言及されました。そこで、最近のがんについてのメタ分析のあまりの多さに警鐘を鳴らされた上で、複数の研究結果を系統的に収集し、それらの質的評価ならびに数量的合成、評価を行うメタ分析を行う必要性を指摘されました。
 それから、大腸がんや大腸腺腫に関してはコレステロール代謝や葉酸代謝に関わる遺伝子多型との関連性についての分子疫学的研究についてもお話されました。
 講義は普段にも増して軽妙でウィットに富んだ口調で進行され、最後にシャーロック・ホームズがいつも言っていた理想的な探偵に必要な3つ資質(Power of observation、Power of deductionと Knowledge)を紹介し、この資質は研究者にも必要な資質であると、熱く語られました。加えて、選ばれた人の使命としてContribution to the societyを強調され、たいへん好評のうちに最終講義を終えられました。


 あらためて長年にわたり本学に多大なご貢献をなされた古野純典先生に深甚なる感謝を申し上げたいと存じます。


                 (文責 予防医学分野講師・清原千香子)

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