TOP > セミナー 学会・シンポジウム 市民公開講座

セミナー 学会・シンポジウム 市民公開講座

キーワード検索
例)研究発表 生命科学科

セミナー【開始時間変更】ハーバード⼤学医学部マサチューセッツ総合病院・市瀬 史 先⽣のセミナー

PDFをダウンロードする
  • [開催日時]2018年3月9日(金)15:30-16:30【開始時間が変更となっております】
  • [開催場所]病院地区 総合研究棟 1階105セミナー室
  • [対象]学内限定 ※詳細は案内本文をご確認ください
備考・問合せ先
  硫化⽔素(H2S: hydrogen sulfide)や⼀酸化窒素(NO: nitric oxide)は、毒性を持ったガス状分⼦でありながらも我々の⾝体の細胞で産⽣され、しかも様々な⽣理活性を持っています。
演者の市瀬先⽣は硫化⽔素や⼀酸化窒素の⽣理活性の研究で世界的にrecognized されたphysician scientist(MGH の現役⼼臓⿇酔科医)で、低酸素、硫化⽔素、⼀酸化窒素、⼼肺蘇⽣、冬眠など、⼤変⾯⽩い研究を展開されております。
  今回は⽇本語でご講演いただけることになりましたので、院⽣・研究者・臨床の先⽣だけでなく、学部⽣さん、技師さんなどなど、広く皆様のご来聴を⼼よりお待ちしております。

 

ハーバード⼤学医学部マサチューセッツ総合病院・市瀬 史 先⽣のセミナー
 

演者:

市瀬 史先⽣
Dr. Fumito Ichinose

所属:

ハーバード⼤学医学部 マサチューセッツ総合病院⿇酔科・集中治療科 教授

William Thomas Green Morton Professor of Anaesthesia,
Department of Anesthesia, Critical Care and Pain Medicine,
Massachusetts General Hospital, Harvard Medical School, Boston, MA

タイトル:

Pivotal role of sulfide catabolism in hypoxia tolerance

⽇時:

2018 年3 ⽉9 ⽇(⾦) 15:30〜16:30 まで【開始時間が変更となっております】

対象:

病院職員(医師・検査技師・薬剤師)
医学部院生・学部生(医学科&生命科学科)
薬学部教員・院生・学部生、歯学部教員・院生・学部生

場所:

病院地区 総合研究棟 1 階105 セミナー室

以下の地図の1 番の建物です。
https://www.kyushu-u.ac.jp/f/30078/Hospital_jp-2017.pdf

世話⼈:

⽣医研・分⼦医科学 南嶋 洋司
内線:6795
Mail:minamish(a)med.kyushu-u.ac.jp
        ※(a)を@に置きかえてメールをご送信ください

講演の要旨:

Hydrogen sulfide is an endogenous gas that inhibits mitochondrial electron transfer and energy production at low micromolar concentrations. Although hypoxia triggers sulfide production, role of sulfide in hypoxic response remains unknown. Here, we examined the impact of sulfide metabolism in the response to oxygen deprivation in the brain, the most sensitive organ to hypoxia. We observed that the brains of hypoxia-tolerant ground squirrels have a 10-fold greater capacity to oxidize sulfide than the brains of hypoxia-sensitive mice. Neuron-specific overexpression of sulfide:quinone oxidoreductase (SQR), the rate-limiting sulfide oxidation enzyme, prevented hypoxiainduced sulfide accumulation and depletion of adenosine triphosphate in brain and made mice resistant to hypoxia and cerebral ischemia. Similarly, administration of pharmacological sulfide scavengers maintained mitochondrial electron transfer in hypoxic neurons and prevented ischemic brain injury in mice. These results illuminate the pivotal role of sulfide catabolism in hypoxic energy failure of the mammalian brain. 
Sulfide catabolism may be harnessed to minimize hypoxic brain damage.

硫化⽔素は、低濃度でミトコンドリア電⼦伝達およびエネルギー産⽣を阻害する内因性ガスである。低酸素によってsulfide(硫化物)の産⽣が亢進するが、低酸素応答におけるsulfideの役割は未だよく解っていない。ここでは、低酸素に最も感受性の⾼い臓器である脳における低酸素応答に対するsulfide 代謝の影響を調べた。低酸素に耐性であるジリス(地栗⿏)の脳は、低酸素感受性のマウスの脳よりsulfide を酸化する能⼒が10 倍⾼く、マウスにおいてニューロン特異的に硫化物酸化反応の律速酵素 (SQR; sulfide:quinone oxidoreductase)を過剰発現させると、低酸素による硫化物の蓄積および脳におけるATP 枯渇を防ぎ、マウスを低酸素および脳虚⾎に対して抵抗性にした。同様に、薬理学的硫化物スカベンジャーの投与は、低酸素ニューロンにおけるミトコンドリア電⼦伝達を維持し、マウスにおける虚⾎性脳損傷を予防した。これらの結果から、低酸素環境下でエネルギー産⽣が出来なくなった哺乳動物の脳におけるsulfide 異化の中⼼的な役割が明らかになった。Sulfide の異化は低酸素脳損傷を最⼩限に抑えるために応⽤出来ると考えられる。

PDF:

ハーバード⼤学医学部マサチューセッツ総合病院・市瀬 史 先⽣のセミナー

 

ページの先頭へ戻る