哺乳動物心臓の電気的刺激伝導路の発見者
田原 淳

 田原 淳先生は、哺乳動物心臓の電気的刺激伝導路の発見者として世界的に有名であり、その偉 業を讃えてその途中の房室結節を“田原結節”とも呼称している。この仕事は、1903年(九大医学 部開設と同年)~1906年のMarburg大学病理学教室(Aschoff教授)留学時になされたものであり、 1906年に“Das Reitzleitungssystem des Saugetierherzens”として発表されている。

 この業績は、当時の心臓収縮に関する筋原説、神経原説の議論に対して前者が正しいことを証明 したものであり、さらにその後の心臓生理学や病理学、そして臨床研究発展の基礎となった画期的 な成果であり、「20世紀の偉業」の一つと言っても過言ではない。

 田原先生は明治41年(1908)に九大(当時京都帝国大学福岡医科大学)に教授として赴任され、大 正3年(1914)に学士院恩賜賞を受けておられる。   なお、先生は明治6年(1873)7月5日、大分県東国東郡西安岐村瀬戸田(現安岐町)にお生まれ になり、生誕100年を記念して養子先の同県中津町と九大病理学教室が建立した記念碑が福岡市にある

居石 克夫
(病理病態学分野 教授)

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