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教室について

高血圧・循環調節・自律神経機能研究室

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主要なテーマと関連論文


1. 基礎研究:高血圧や心不全における交感神経系活性化の機序解明及び治療戦略
2. 臨床研究:循環器疾患患者における血管内皮機能異常や血圧心拍変動周波数解析・動脈圧受容器反射機能測定による循環調節異常の解明及び治療法の開発
3. 大学の使命、軸を持った研究:最近の研究〜新たな展開へ

3. 大学の使命、軸を持った研究:最近の研究〜新たな展開へ


最近の主な研究成果は、以下の通りであり、基本的には大学院生が筆頭著者としての役割を果たし、AHA、日本循環器学会などで発表、論文化されている。

  1. 高血圧や心不全における交感神経活動活性化機序としての脳内アポトーシスや炎症、グリア細胞の異常・細胞老化に関する研究
  2. メタボリックシンドロームでの交感神経活動亢進や循環調節機能・摂食行動におけるサーカディアンリズム・認知機能の異常における脳内機序に関する研究
  3. 食塩摂取による心不全増悪機序として、脳内Naハンドリング異常に注目した研究
  4. 心不全におけるうつ罹患・認知障害の脳内機序解明を目指した研究
現在進行中の研究コンセプト

〜「循環器疾患は脳の病気」というパラダイムシフトの確立へ〜

なぜ交感神経系が適正に制御されなくなるのか?
 高血圧から心不全に至る全ての経路における交感神経系の異常が明らかになってきている。つまり、成因から臓器障害に至る連続性に交感神経系活性化の重要性が示されている。しかし、交感神経活性化のトリガーが何か、長期的な異常の質的・量的な異常における機序として神経性リンクのみならず、体液性、炎症・免疫性変化が如何に関わっているかは依然として1枚のマップを描けていない。さらに、腎臓・心臓などそれぞれへの交感神経出力の病態における量的な変化の違いも注目されている。交感神経出力・副交感神経出力は脳が規定する。したがって、現在我々は1) 脳内の慢性炎症・免疫異常によるneuron-glia uncoupling2) 各臓器間をつなげる因子の質的・量的な解明と病態における変化、に着目し、さらに3) 脳内神経核間の相互作用異常によるネットワーク不全の解明、を行っている。このような循環生理・神経生理・免疫・生化学にまたがる視点での研究は世界にも類を見ない。

何が脳を異常にするのか?
 そもそも、なぜ脳に異常がおこるのか?我々は現在、脳への入力異常により「脳がだまされる」ことが交感神経活動を不適切に活性化する、というコンセプトの確立に向け、特に血中アンジオテンシンUや炎症性サイトカインに着目し、「バーチャル心不全」作成の研究を行っている。

脳をどうやって治療するのか?
 未だ不十分な面が多い交感神経制御適正化による循環器疾患治療においては、「脳」がターゲットである。我々は既存の循環器治療薬における脳への作用を介した交感神経制御効果の違いを明確にし、さらには脳へのDrug-Delivery System研究を介して、「少量で長期間脳に作用」して「交感神経活動調節Operating Systemをアップデート」 するNew Drug開発に向けて研究を行っている。


autonomic inflammatory reflex system

 これらのことが解明できれば高血圧の成因から進展・臓器障害(心肥大・心不全・虚血性心疾患・腎不全)に至る適切な治療法に結びつけることが可能になると考えている。また、肺高血圧症における予後決定因子である右心不全の治療法の開発も自律神経制御の観点から行うことを視野に置いている。
 臨床研究は背景を統一した少数例での検討から始め、大規模臨床研究へ展開を図りたいと考えている。最近の研究では、メタボリックシンドロームにおける血管内皮機能異常に対するアンジオテンシン受容体拮抗薬の有用性に関する研究を行った。また、血圧・心拍変動周波数解析による自律神経機能評価や、動脈圧受容器反射機能の解析も同時に行うことが可能である。この結果から血管内皮機能と自律神経機能の関連を見出すことができた。両者ともに心血管病のバロメーターとしての重要性が着目されている。循環器疾患における交感神経活動調節異常に関する基礎研究と組み合わせることで、まさに”bench to bed, bed to bench”が我々の研究室の中で同じ研究者がおこなうことが可能という、極めて希有な環境が確立されているといえる。


1. 基礎研究:高血圧や心不全における交感神経系活性化の機序解明及び治療戦略
2. 臨床研究:循環器疾患患者における血管内皮機能異常や血圧心拍変動周波数解析・動脈圧受容器反射機能測定による循環調節異常の解明及び治療法の開発
3. 大学の使命、軸を持った研究:最近の研究〜新たな展開へ

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