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康 東天 部長の挨拶BUTYO AISATSU

康 東天 部長の挨拶 2014.2.5

部長

「病院内外に新しい検査部を発信する年へ」

2013年年末から2014年の年始にかけては血液生化学を中心とする検体
系の検査機器と検査部情報システム(LIS)の一斉更新がありました。
前回は病院の新規建設に合わせた更新であったため、古い機器をそのまま旧病院に残し新病院への機器の導入だけで済みましたが、今回は検査を直前まで行いながら検査現場で機器の撤去と新設を同時に行うことが必要となり、作業が大変複雑なものとなりました。
この更新に向けて検査部の各部署は機器の選定から、選定機器の機能の現場での検討、機器の入れ替え手順などにほとんど1年近い時間をかけて入念に準備を行ってきましたが、入れ替え時期である年末年始には院内の臨床各科に少なからずご不便をおかけしました。ご協力に感謝いたします。幸い、入れ替え後の年始の検査業務は想像以上にスムーズに進み一安心しました。
2013年の春には血球、血液凝固検査を中心とする機器も一新されており、また細菌検査室にも飛行時間型質量分析機(TOF-MS)をはじめ新たな細菌同定システムが導入されました。その意味で、2014年はまさに新しく衣替えした検査部がその能力と実力を発信する年となるでしょう。

また、2013年は対外的にも九州大学病院検査部が大きな貢献をした年でもありました。
福岡で長年積み重ねてきた臨床検査の精度管理活動が臨床検査値の全国共用基準範囲の策定活動へとつながり、公表へと至りました。その公表までの作業には九州大学病院検査部のスタッフの少なからぬ直接的な貢献がありました。これまで医療施設ごとに用いられている検査値の基準範囲が不合理に大きく異なることは、特に近年重要視されている医療連携の立場から大きな問題となっていました。今回頻用される40項目において、共用基準範囲が策定されたことは、臨床検査の立場からの医療連携をますます効率的にし、地域のみならず日本全体での医療経済への貢献に大なるものがあると確信しています。この共用基準範囲の策定の過程で九州大学病院検査部の活動を大いに発信できたことは誇りであり、2014年はその普及とその他の項目での共用基準範囲の策定へ向け
て、一層努力しなければならない年となります。

また、世の中はビッグデータの時代だと何かとかまびすしい昨今ですが、重要な医療情報の1つである臨床検査データはまさに医療情報ビッグデータの核心部分の1つです。医療情報ビッグデータの中で臨床検査情報が正しくかつ有効に利用されるためには、先述の共用化基準範囲の存在も極めて重要です。それに加え、臨床検査情報そのものが医療情報ビッグデータシステムの中に正しく格納されること、すなわち統一した検査コードの策定がそもそもの前提となります。ところが、その前提さえが穴だらけであるのが残念ながら臨床検査情報の現状です。統一コードに向けた活動にも九州大学病院検査部のメンバーはこれまで非常に大きな役割を果たしてきましたが、2014年はいよいよその成果が姿を現す年となる予感がしています。

2014年がこれまで以上に九州大学病院検査部を病院内外に発信できる年となるように、様々な分野でさらに努力と研鑚を続ける覚悟でいます。皆様のさらなるご支援を願っています。

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