『医療や看護の質を保証するリスクマネジメント手法の獲得へ向けて』

〜われわれはリスクと戦える武器を持てるのか〜

オーガナイザー 鹿児島大保健学科 宇都 由美子

 医療界は、医療事故防止に向けてようやく組織的かつ体系的な取り組みの緒についたばかりである。これは、既にリスクマネジメントに関する先駆的な取り組みを重ねている航空業界や原子力業界に遅れること30年以上の開きがある。
人命を預かる常に危険と背中合わせの仕事でありながら、リスクマネジメントに関するヒト、モノ、カネなどの資源の投入量はまだまだ少なく、医療や看護の質保証に有効な分析手法や評価の方法さえ確立できていない。これは武器を持たずに戦場に赴く戦士のようなもので、極めて危険であり、自らもまた患者も救えない。
 診療現場におけるリスクマネジメントに対する遅過ぎた対応、乏しい資源、複雑高度化する医療技術の進歩に比例したリスクの増大など、医療従事者を取り巻く環境は凄まじいばかりである。
われわれは、これらのリスクと戦える武器を果たして持ち得るのか、武器が武器として有効に機能するためには、あるいは、その武器が有効であるかどうかの評価をどのように行っていくのか、これらの難題を直ちに解決することは困難であるが、解決しなければならない問題が見えてくれば、かならず解決できるはずである。あとは根気良くというよりむしろ執拗に問題解決に当たっていけばよい。
本セッションでは、主に臨床現場の最前線で日々リスクと直面している看護職を中心に、医療や看護の質を保証するリスクマネジメントについて考える機会としたい。

スケジュール(案)
9:00〜12:00 リスクマネジメント(ヒューマンエラー)についての教育講演
〜リスクマネジメントに関する実績を積んだ他産業から学ぶ〜
河野 龍太郎氏
東京電力(株)原子力研究所ヒューマンファクターグループ
12:00〜13:00 昼食
13:00〜14:50 シンポジウム リスクマネージャーの役割と実際
現在各施設でリスクマネージャーとしてご活躍中の方々に日頃の思いをぶつけてもらおうと考えています。
14:50〜15:00 休憩
15:00〜16:00 特別講演 
藤城 保男氏 元東京電力病院長、顧問
16:00 閉会