第22回医療情報学連合大会 ワークショップ

「EBNと看護図書館」
主催:看護図書館協議会

・日時:2002年11月16日(土)10:00-11:30 (於:東急イン 松)
・座長:今田敬子(日本看護協会看護教育・研究センター図書館)
    高橋あき子(日本赤十字武蔵野短期大学図書館)

 Evidence-based Nursing(以下EBNと略)の必要性が主張されているが、EBNに呼応する動きは看護図書館にはまだあまりない。看護教育でも臨床の場でも、何がEBNか、あるいはEBNが重要視される意味が明確に捉えられ、理解されていない傾向が見られる。エビデンスと深く関わる看護図書館の立場から、EBNと教育および臨床ケアとの接点を確認し、看護図書館にどのような貢献が求められているのか検討するワークショップを企画した。 
 まず看護図書館と看護文献およびメディア環境の現状を概観する。看護基礎教育の学生は、臨地実習の場で、自己の課題や看護実践の根拠性、看護研究の進展状況と関連するEBNの必要性を実感し、意識するだろう。一方臨床の場で看護基準や手順などが、看護師個々のカンやコツなど、科学的検証が不十分な方法で学生に指導された場合,学生は不可解で混乱することも考えられる。看護教員の立場から、看護基礎教育における図書室の現状と、臨地実習において学生の看護実践をEBNにつなぐにはどのような学習支援が必要か、看護専門学校図書室での利用教育を視野に入れ考察する。EBNは、ケアの評価と文献の関係であり、ケアの質向上のために「これでいいのだろうか」という疑問を持ち考えることと、実践したケアの客観的評価が大切である。学生に、ケアの内容・結果を文献と比較することを進めてきた、大学教育の事例として、学生の文献の使い方を含め、文献情報検索・文献閲覧の問題点を述べたい。 Evidence-based Medicine(EBM)への医学図書館の情報提供機能としての関与を、診療ガイドライン作成やベッドサイドの情報支援、臨床研究推進委員会、EBM研修講師など具体的な事例報告から得る。最後に、臨床看護師への図書館の支援の事例として、医学図書館が病院看護師へどのような支援を行っているか、また看護図書館の臨床看護師支援の実状も検討し、EBNと看護図書館の将来展望を考えたい。

・口演者(発表順)
1.看護図書館と文献およびメディア環境
  江藤 夏子(日本看護協会看護教育・研究センター図書館)
2.看護基礎教育における図書館(室)の現状と将来展望
  −臨地実習において学生の看護実践をEBNにつなぐには−
  原田 広枝(九州厚生年金看護専門学校)
3.ケアの評価と文献
  嶋松 陽子(聖マリア学院短期大学)
4.EBMと情報提供機能
  阿部 信一(東京慈恵会医科大学医学情報センター)
5.臨床看護師への図書館の支援
  石川 道子(日本医科大学千葉看護専門学校図書室)