臨床研究

患者血清・髄液を用いたアトピー性脊髄炎の血清・髄液中病態関連マーカー探索研究

免疫学的特殊

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研究課題名:患者血清・髄液を用いたアトピー性脊髄炎の血清・髄液中病態関連マーカー探索研究

【はじめに】
アトピー性脊髄炎は、アトピー性皮膚炎、気管支喘息等のアレルギー患者でみられる原因不明の脊髄炎です。私たちは過去2回の全国調査を実施し、感度・特異度の高い診断基準を公表しました。アトピー性脊髄炎の80%で神経障害による痛みやしびれが持続し、日常生活の質を低下させる要因となっていますが、現在のところ有効な治療法がありません。最近、私たちは世界初の動物モデル作成に成功し、アトピー性脊髄炎の病気の勢いを評価する上で役立つ検査項目に関する新しい知見が蓄積されつつあります。
そして、今回、動物モデルで得られた知見を応用し、アトピー性脊髄炎の診断ならびに治療効果指標に有用な血清・髄液の検査項目の探索を目的に、私たちはこの研究計画を立案しました。この研究計画は、九州大学大学院医学研究院長の許可ならびに九州大学医系地区部局臨床研究倫理審査委員会の承認を得ております



【対象】
本研究では、
1. 平成20年8月26日から平成23年3月31日に行われま した「神経筋疾患における免疫関連マーカーに関する探索的研究(承認番号: 20-25)」
ならびに
2.平成26年9月10日から平成27年3月3日に行われま した「多発性硬化症における宿主因子に関する遺伝学的研究(許可番号 575-03)」で血清、髄液を提供いただいた患者さんならびに健常者のうち、血清と髄液の余りが存在する被験者を対象とします。
本研究で使用する試料は、 遺残血清ならびに髄液試料(筋萎縮性側索硬化症:血清10例、髄液 9例、多系統萎縮症:血清3例、髄液4例、頸椎症:血清2例、髄液1例、遺 伝性痙性対麻痺:髄液1例、脊髄小脳変性症:髄液:2例、アルツハイマー病:髄 液1例、パーキンソン病:髄液1例、進行性核上性麻痺:髄液1例、ウィルソン 病:髄液1例、筋緊張型ジストロフィー:髄液1例、視神経脊髄炎:血清 15例、髄液15例、多発性硬化症:血清15例、髄液15例、アトピー性脊 髄炎:血清25例、髄液22例、健常者:血清9例)が対象です。
対象者とな る事を希望されない方は、下記連絡先までご連絡ください。


【この研究の内容】
アトピー性脊髄炎は、稀な疾患ですので、大学病院や高次医療機関でなければ多くの患者髄液を収集できません。私たちは、九州大学神経内科で以前行われた臨床研究の際にご提供いただいた血清・髄液の遺残試料を詳しく調べて、この病気に特徴的な異常が見られないか、その検査項目を探すのが、今回の研究の目的です。対象となる患者さんや健常者の年齢、性別、臨床診断名、血清・髄液採取年月日、内服薬、過去の病歴を集計し、さらに血清・髄液中に含まれるエンドセリンやIL-1β、IL-1ra、IL-2、IL-4、IL-5、IL-6、 IL-7、IL-8、IL-9、IL-10、IL-12 (p70)、IL-13、IL-15、IL-17、FGF、エオタキシン、G-CSF、GM-CSF、IFN-γ、IP-10、MCP-1、MIP-1α、MIP-1β、 PDGF-BB、RANTES、TNF-α、VEGFという蛋白質の量を測定して、患者さんと対照群で差がある項目を探索します。この研究を行う事で患者さんに日常診療以外の余分な負担が生じる事はありません。


【患者さんの個人情報の管理について】
この研究によって集計される情報には、患者さんを個別に特定できる個人情報は含まれていません。具体的な手順として、対象となった患者さんの情報は九州大学神経内科でただちに個人を特定できる情報を暗号化し、実際に解析を行う担当者が個人を特定することができないように管理しております。
また、本研究の結果の公表の際には、患者さんを特定できる情報は一切含まれません。従って、対象となった患者さんからの個人情報の開示の求めに応じて、保有する個人情報(年齢、性別、臨床診断名、血清・髄液採取年月日、内服薬、過去の病歴)のうちその本人に関するものについては下記連絡先までご連絡いただければ開示可能ですが、今回の「研究結果」については患者さん個人にお知らせすることができないことをご了承ください。


【研究期間】
承認日から平成28年12月31日


【医学上の貢献】
この研究により、血清・髄液中の代用マーカーが発見されれば、アトピー性脊髄炎の診断や治療効果判定に役立ちます。その情報を患者さん、ご家族や医療従事者の方と共有する事により、以後の治療計画を立てやすくなります。


【研究に関する情報公開の方法及び研究成果の発表方法】
本研究に関する情報公開は、本ホームページ上にて掲載を行っています。また本研究によって得られるデータは国内および国際学会において発表し、また英文雑誌もしくは日本語雑誌に投稿し論文として公表します。なおその際に個人の特定の恐れがある情報は公表しません。

【研究計画書及び研究の方法に関する資料の入手または閲覧について】
本研究の研究計画書及び研究の方法に関する資料の入手または閲覧の希望がございましたら、下記連絡先までご連絡ください。九州大学大学院医学研究院神経内科学での閲覧ならびに写しの提供が可能です。


【研究機関の名称及び研究機関の長】
研究機関:九州大学大学院医学研究院
研究機関の長:九州大学大学院医学研究院長 住本英樹


【研究実施分野の名称及び責任者、担当者】
九州大学大学院医学研究院神経内科学
教授  吉良 潤一            (責任者)
九州大学大学院医学研究院神経治療学寄付講座
准教授 山﨑 亮  (担当者)
九州大学大学院医学系学府神経内科学
大学院生 藤井 敬之 (担当者)


【連絡先】
〒812-8582
福岡県福岡市東区馬出3-1-1
Tel: 092-642-5340

担当者
九州大学大学院医学研究院 神経治療学寄付講座
准教授 山﨑 亮

 

連絡先:九州大学大学院医学研究院神経内科学
shinkei@neuro.med.kyushu-u.ac.jp
TEL 092-642-5340  FAX 092-642-5352