臨床研究

患者血清・髄液を用いたアトピー性脊髄炎の血清・髄液中病態関連マーカー探索研究

免疫学的特殊

  • 多発性硬化症における高次脳機能障害評価のためのBrief International Cognitive Assessment for Multiple Sclerosis (BICAMS)日本語版の妥当性検討に関する研究

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研究課題名:多発性硬化症における高次脳機能障害評価のためのBrief International Cognitive Assessment for Multiple Sclerosis (BICAMS)日本語版の妥当性検討に関する研究

【はじめに】

私たちの神経活動は神経細胞から出る細い電線のような神経の線を伝わる電気活動によってすべて行われています.家庭の電線がショートしないようにビニールのカバーからなる絶縁体によって被われているように,神経の線も髄鞘というもので被われています.この髄鞘が壊れて中の電線がむき出しになる病気が脱髄性疾患です.脳や脊髄において,この脱髄が斑状にあちこちにでき(これを脱髄斑と言います),再発・寛解を繰り返すのが多発性硬化症です.病変(脱髄)のできる部位によって,視力が低下したり,しゃべりにくくなったり,歩きにくくなったり,手足にしびれや痛みを感じるなど様々な症状が現れます.また,病巣局在によって高次脳機能障害(失語,失認,失行,記憶障害,前頭葉障害)などを生じるほか,年余に渡る罹患によって全般的な高次脳機能障害を生じることも報告されています.MS患者における認知機能障害をスクリーニングするバッテリーとしてはこれまで,Brief Repeatable Battery of Neuropsychological Tests in Multiple Sclerosis(BRB-N)やMinimal Assessment of Cognitive Function In Multiple Sclerosis(MACFIMS)などが使われることが多かったのですが,1回の施行に30-45分程度必要となります.そこで,最近では,もっと簡便で特別な資材も必要としないバッテリーとしてBrief International Cognitive Assessment for Multiple Sclerosis(BICAMS)が欧米諸国で広く用いられるようになってきており,最近,BIACMSの日本語版が作成されました.このBICAMSは3つの検査から構成され,5-20分程度で終了するため,外来での継続的な高次脳機能評価に有用であると考えられます.
 私たちは,まず多施設共同研究によって日本語版BICAMSを日本人MS患者さんに導入し,その認知機能評価を行うことを目的としてこの研究を立案しました.この研究によりMS患者さんに対するより質の高い治療を提供できるようになると考えています.

    対象

九州大学病院神経内科に通院(または入院)中のMSの患者さんと健常対象者ボランティアの方を対象とします.多施設研究全体で多発性硬化症患者さん150例,健常対照者150例を,九州大学病院神経内科では多発性硬化症患者さん15例,健常対照者15例を対象とする予定です.
ただし,その他の合併症や治療経過により,担当医師が不適切と判断した患者さんは除きます.

    研究内容

この研究への参加に同意頂きますと,BICAMSという高次機能障害の簡易評価検査を受けて頂きます.BICAMSは3種類の検査から構成されており,全体として15-20分程度で終了します.これらの検査では言葉の想起や形の記憶などの作業に取り組んでいただきます.具体的には,検査者と机をはさんで,向かい合って座って,検査を行います.最初に問題の説明があります.口頭でお答えいただく場合,鉛筆で図を描いていただく場合などありますが,その他特別の機械などは用いません. そして,カルテから患者さんの背景情報(年齢,性別,(年齢,性別,教育歴,病歴,診断名,治療歴など),髄液検査結果,MRI所見,就労・就学状況を収集し,BICAMSの結果との関連を統計学的に解析します.

    個人情報の管理について

個人情報漏洩を防ぐため,九州大学大学院医学研究院神経内科学分野においては,個人を特定できる情報を削除し,データの数字化,データファイルの暗号化などの厳格な対策を取り,第三者が個人情報を閲覧することができないようにしております.また,本研究の実施過程及びその結果の公表(学会や論文等)の際には,患者さんを特定できる情報は一切含まれません.  
また,この研究の成果を発表したり,それを元に特許等の申請をしたりする場合にも,あなたが特定できる情報を使用することはありません.
この研究で得られたあなたの検査結果,カルテの情報等は,将来計画・実施される別の医学研究にとっても大変貴重なものとなる可能性があります.そこで,前述の試料,データを保存し,将来新たに計画・実施される医学研究にも使用させていただきたいと考えております.これを「データの二次利用」といいます.なお,データの二次利用を行う場合には,改めてその研究計画を倫理審査委員会において審査し,承認された後に行います.二次利用に同意されない場合は,下記連絡先までご連絡ください.

    医学上の貢献

 この研究により,MS患者に対する,より質の高い診療の提供に貢献できると思われます.

    研究期間

研究を行う期間は承認日より平成30年12月31日までです.

    研究機関

研究責任者:医学研究院 臨床医学部門神経内科学分野 教授 吉良 潤一
研究分担者:医学研究院 臨床医学部門神経内科学分野 講師 松下 拓也
九州大学病院 神経内科         助教 山下 謙一郎
九州大学病院 神経内科         臨床助教 篠田 紘司
医学系学府 臨床医学部門神経内科学分野 大学院生 中村 優理

共同研究施設:北海道医療センター 臨床研究部長 新野 正明 (研究全体責任者)
北海道医療センター 神経内科     宮﨑 雄生 (研究事務局)
参加予定施設:さっぽろ神経内科病院

 

連絡先:〒812-8582 福岡市東区馬出3-1-1
電話:092-642-5340 神経内科学医局 篠田 紘司
E-mail:shinkei@neuro.med.kyushu-u.ac.jp




連絡先:九州大学大学院医学研究院神経内科学
shinkei@neuro.med.kyushu-u.ac.jp
TEL 092-642-5340  FAX 092-642-5352