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神経内科専門医試験について


 神経内科専門医は、正しくは日本神経学会認定神経内科専門医といいます。様々な学会認定の専門医資格がありますが、普通は専門医の資格をもっているからといって、患者さんを診療したときの診療報酬請求額が非専門医と比べて異なることはありません。しかし、唯一神経内科専門医に関しては、神経学的診察の手技料がつきます。即ち、同じ神経学的診察をしても、非専門医では点数(診療報酬)が加算されませんが、神経内科専門医だけは加算されるということです。これは神経内科専門医資格をとる大きなメリットといえます。実際には1回診察すると、神経学的検査300点と神経・筋検査判断料140点で、合計440点(4,400円)になります。ただし、これは所定の神経学的検査チャートを用いて行なう必要があります(チャート用紙を正しく埋める能力が求められているわけです)。
 毎年、専門医試験は、6月の第2土曜日にペーパーテスト、7月の第2土曜日に面接試験が行なわれます。今年(平成21年度)は247名の受験があり、191名(77.3%)が合格しました。この合格率は他学会と比較して低めで神経学会の専門医試験は、もっとも難しいもののうちの一つとされています。それでも私たちが受験した20年くらい前は合格率は50%くらいでしたから、最近はずいぶん合格率はアップしているといえます。
 九大神経内科からは今年は15名が受験して14名(93.3%)が合格しました。受験には神経学の広い範囲を系統的に研修することが必要です。急性期病院から慢性期病院、筋ジスなどの療養型病院まで経験することが望ましく、神経生理学的検査、神経画像検査、神経・筋病理検査などについても学ぶことが求められています。日常診療で脳卒中がほとんどという施設の受験生は、一般神経内科の経験が十分とはいえないことが指摘されています。九大神経内科では、大学病院で専門医研修をスタートし、急性期病院、国立病院機構の長期療養型病院と幅広く学ぶ機会を持つことができます。さらに、同期入局者といっしょに受験の勉強会をすることで、効率的に不得手なところも含めて学習することができます。また、これまでに医局に蓄積された受験のノウハウもあり、専門医試験に向けたしっかりした教育を受けることができます。このため、例年、当医局は高い合格率となっています。
 なお、神経内科専門医を受けるためには、前もって日本内科学会の認定内科医試験に合格しておくことが必要です。認定内科医は、臨床研修2年と教育病院または教育関連病院で1年以上の研修を修了することが求められています。したがって、最速で卒後4年目に受験できます。神経内科専門医は、臨床研修歴が6年以上あり、かつ教育施設で3年以上、または教育施設で2年以上と教育関連施設で1年以上、あるいは教育施設で1年以上と教育関連施設で3年以上神経内科を研修すると受験資格ができます。したがって、最速で卒後7年目に受験することになります。当医局では、専門医試験は資格試験なので、いつか通ればよいという考えで、何年目に必ず通るようにというようなことは指示しておりません。いろんなことで1回目の受験に失敗することもありますが、何度目かで通ることでもかまわないと思っています。ただ、神経内科を志す以上、神経内科専門医試験にはいつかは受験・合格しないといけませんね。