【栄光病院 神経内科】

(栄光病院 神経内科部長 大野 雅治)

 栄光病院は糟屋郡志免町にある、病床数178の病院です。福岡空港からは歩いて15分程の距離にあります。病棟はホスピス、一般急性期病棟、回復期リハビリ病棟、そして神経難病センターから成っています。
 病院は5階建てで、神経難病センターは4階の一角にあります。28病床で障害者施設という施設基準でやっています。呉屋五十二先生と私とで担当しています。平成24年5月2日現在、入院患者26名で、その内訳は多系統萎縮症7名、筋萎縮性側索硬化症(ALS)5名、パーキンソン病3名、その他に脊髄小脳変性症・大脳皮質基底核変性症・進行性核上性麻痺・筋ジストロフィー・多発筋炎・プリオン病・脊髄損傷などです。重症者が多く、経管栄養16名、気管切開6名、レスピレータ使用2名、非侵襲陽圧換気3名となっています。ALS の長期入院のケースが集中してしまいスタッフが悲鳴を上げている状況です。
 急性期神経疾患は一般急性期病棟で診療していますが、t-PA 治療を行える体制はなく脳卒中急性期の患者さんは主に福岡市民病院や済生会福岡総合病院にお願いしています。
神経内科の外来は他の病院と内容はあまり変わらないと思います。私と呉屋先生、非常勤の鶴田裕子先生でやっています。
 神経難病センターではスタッフにより濃厚なケアがなされ、またリハビリテーションのスタッフがリハ室でも病棟でも深く関わってくれています。これらは当科の目標である「神経難病の方々のQOL の維持・改善」に大きく寄与していると考えます。また、新しい試みという程ではありませんが、延命を希望しない方への苦痛緩和のための治療を当院のホスピスでのノウハウを参考に行い、ある程度効果もみられており、試行錯誤・ケースバイケースではありますが今後も取り組んでいきたいと思っております。
 病院のホスピス増床の方針に基づき23年から24年春にかけ増改築工事が行われました。病棟が再編成され、24年5月よりホスピスが増床となった分、他の病棟の病床数が減り、神経難病センターも残念ながら32床から28床に減床となりました。しかしニーズが減ったわけではなく、今後も当地域を中心に神経疾患でお困りの方々の診療に力を注いでいきます。
 国の施策は在宅医療を進める方向にあり、当院でも主としてALS で在宅療養されている方の訪問診療やレスパイト入院も行っています。しかし介護力の問題などで在宅療養困難なケースが多く、そのような場合の入院療養の受け皿としての役割を果たしています。