独立行政法人国立病院機構 福岡東医療センター

(独立行政法人国立病院機構 福岡東医療センター 神経内科医長 笹ヶ迫 直一)

 福岡東医療センターは糟屋郡北部から福津市・宗像市をカバーする、地域医療支援病院の指定を受けた医療機関です。一般病床は421床で、7:1の基準看護をとり、その他には50床の結核病棟と、150床の重心病棟を併設しています。年々平均在院日数は短縮しており、2009年度では15〜16日となりました。2008年7月には5階建ての新病棟が完成しました。それに伴い、夜間・休日はSCU 当直、ICU 当直、内科系当直、外科系当直の4人体制で救急対応を行っています。神経関連の診療科では神経内科・脳外科・脳血管内科の三科合同でSCU 当直を組み、院内待機の24時間・365日の急患体制をとっています。神経内科でも入院患者の6割前後は神経救急疾患で占められています。

 神経内科では進行した神経難病の患者さんの在宅生活を支えるため、往診可能な地域の先生と訪問看護ステーションで日々の診療・看護を担当してもらい、当科で専門診療と緊急時の対応を24時間・365日保証するという取り組みを2000年より始めていました。その後、当院は「粕屋北部在宅ネットワーク」という、在宅患者さんに事前に病名や投薬内容を登録してもらい、往診医師、消防署、当院で情報共有し、緊急時には登録情報をもとに必ず当院での入院治療を約束するというシステムを構築しました。この糟屋北部在宅ネットワーク構築により、病院全体で在宅生活を支える態勢が更に強力なものとなっています。このような態勢で2009年度は筋萎縮性側索硬化症3名(人工呼吸器使用2名)、多系統萎縮症2名、脊髄小脳変性症1名、白質脳症1名、皮膚筋炎1名、筋ジストロフィー症1名の方の在宅生活を支えました。

 以上のように、神経救急から神経難病患者の長期管理まで、当院は幅広い神経内科診療を行っています。地域に根ざした神経内科診療の充実を2010年度も図りたいと計画しています。