【飯塚病院】

(麻生飯塚病院脳卒中センター神経内科 神経内科主任部長 村井 弘之)

  飯塚病院へ異動して丸5年が経過し、6年目に突入した私です。当直や飲み会の日、もしくは雪で八木山峠が閉ざされたとき以外は往復86キロの道のりを毎日運転してきたわけですので、相当の時間を通勤に費やしたことになります。私とともにずっと八木山越えを続けてくれている愛車レガシィも走行距離がまもなく14万キロに達します。最近思うことを、つれづれなるままに綴ってみることにします。

 神経内科は7〜8人体制で診療をしています。昨年、田中先生が小倉記念病院へ異動し、そのあとに九大で病棟医長をしていた高瀬先生が医長として赴任、ビシビシ若手の指導をしてくれています。宮崎大学出身の高嶋先生は中核的な存在です。愛媛大学出身の金藤先生は随分実力をつけ、今年九大に入局してくれました。前田先生、進村先生、柳原先生は昨年4月から実働部隊として多忙な毎日を過ごしています。柳原先生は昨年、妊娠を機に戦線を離脱しましたが、時を同じくして有田先生が赴任してその穴を埋めてくれました。今年の4月からは迫田先生が後期研修医として来てくれ、うれしい限りです。思えば、神経内科では最近おめでたいことが続いています。3月には柳原先生に女の子が誕生、4月には金藤先生に男の子が誕生、5月には前田君が結婚しました。

 昼となく夜となく急患が次々と入ってきますので、神経内科の入院患者数は常時80人を超えています。私が赴任してきた当時は40〜50人でしたので、倍増しております。株式会社病院ですので利益を出さないと許されないわけですが、その意味で神経内科はきわめて優良な診療科です。だいたいどこの病院でも、医師一人あたりの一ヵ月の売り上げが一千万円を超えていれば合格ですが、飯塚病院神経内科では、一人あたり二千万円近く売り上げています。いかに皆が頑張ってくれているかがわかることと思います。

 ところで、当院では英語の教育に力を入れていて、英国人や米国人の職員を雇っています。このため、1回500円程度の格安料金で英会話教室を院内で受けることができます。昼休みに英会話の授業を受けるコメディカルスタッフなども多く、病院全体として職員の英語アレルギーをなくすことにある程度成功しているようにみえます。ピッツバーグ大の家庭医の医師が数ヶ月ごとに2週間程度来ることも大きいのでしょう。

 飯塚病院にこれまで欠けていたのは学術的な側面です。これだけ患者が集まる病院ですので、その気になればいろいろな臨床研究ができます。病院側もこれを推し進めるために医学研究推進本部(旧臨床研究部)を設立、いい論文を書いたら報奨金を出すような仕組みもできています。神経内科では、昨年は英文の原著論文を出しましたし、臨床神経学に症例報告も掲載されました。今年はNeurology 誌に症例報告が採択されたのがとってもうれしかったです。まだまだ数が少ないですが、これをはげみにさらに論文執筆を推進していこうと思っています。

 私個人的には、2000年から行っている厚労省のクロイツフェルト・ヤコブ病サーベイランス委員は今も続けておりますし、昨年からは重症筋無力症の診療ガイドライン作成委員も引き受けております。病院内の無数の会議や、竣工が近い新棟への移動準備などもあり、毎日バタバタしておりますが、それでも毎日楽しく過ごしております。下記の写真は今年の3月、出産直前の柳原先生が病院に来てくれたときに撮ったものです。みな仲のよいところがおわかりいただけるでしょうか?