【九州労災病院神経内科の紹介】

(九州労災病院 神経内科 副部長 田中 正人)

   前回紹介したように、平成23年5月から新病院に移転し、診療にあたっています。病院の特徴としては、救急診療の充実が基本方針の一つであり、平日、休祝日に関係なく、救急車からの搬送は当然の事、救急受診患者は、すべて診療にあたらないといけません。病院は小倉南区に位置するため、小倉南区、北区の一部、行橋市、苅田町、築上郡、豊前市、中津市付近までの、比較的広範囲の医療圏をカバーしないといけません。日当直には、内科系、外科系、レジデント、研修医の4人が診療にあたります。休日の日直では、専門に関係なく、ほぼ休み時間無しで働くため、質より量が特徴の診療です。
 神経内科に関係する救急では、当院で研修し、今年度、同門になられた白石先生の解析結果を紹介させていただきます。平成23年5月1日から12月31日までに、当院に救急車で搬送された患者は、1705人で、その中で、意識障害が主訴の割合は14.2%、さらにその中でも、神経疾患は25.6%もいるようです。疾患内訳としては、てんかん(てんかん以外のけいれんもいると思われる)が約50%と最多のようです。それらの神経疾患への対応は、当然、神経内科だけではなく、脳卒中(SU)グループが診療にあたります。SUグループは、脳神経外科4人、脳血管内科5人、神経内科2人で構成されています。残念ながら、神経内科の貢献度は低いのが現状です。
 病院の目標とは逆行し、肝心の救急部では、前年度確保できていた2名の救急スタッフは、多忙さのために、再び1名に減少し、全科当番性で人員補充をしているのが現状です。救急を得意としない当院の神経内科としては、はやく、何とか人員確保をお願いしたいところです。消化器専門の開業医から、神経内科、整形外科専門の当直体制のときに、虫垂炎、憩室炎疑いなどの疾患を、当然のように診療依頼してくることもあり、研修医時代の緊張感、恐怖感は今も継続しております。