【福岡市民病院 脳卒中センター】

(福岡市民病院 神経内科部長 由村 健夫)

 こども病院とともに「地方独立行政法人福岡市立病院機構」として独法化して2年経ました。自治体立病院で職員も公務員であった時代と異なり、病院の自由度も大きくなりました。ただし福岡市の影響が全くなくなったわけではありません。土地、建物は依然として福岡市のままで、事務職の一部は福岡市からの出向です。また機構の業績は評価委員会(長柄先生がその一人です)によって毎年評価されます。設定された目標からかけ離れた業績しか上げられないと「おとりつぶし」ということになるようです。
 独法化と同時に脳卒中ケアユニットSCU を発足させました。脳卒中急性期の患者さんはできるだけSCUに入れるようにしています。6床しかなく、入室期間も発症後14日以内となっていますので、ほぼ満床の状態が続いています。福岡県内で正式なSCU を持っている市中病院は済生会福岡総合病院と当院の2病院のようで、今年からこの2病院で「脳卒中救急カンファレンス」を開始しました。脳卒中以外の患者も増えており、神経内科入院患者総数は2009年440人、2010年480人、2011年590人、2011年の平均在院日数は14日でした。今年から念願の言語聴覚士が配属になりました。失語症や高次大脳機能障害のみならず、摂食嚥下のレベルアップも期待しています。
 脳神経・脳卒中センターは脳外科3名、神経内科4名の7人で構成されています。毎朝8時からのカンファレンスには放射線科、リハビリ、看護、栄養課なども集合し、活発なディスカッションをしています。残念なことは昨年4月から半年間脳外科が2名に減りました。その間SCU 当直は5名で廻す事態になりました。現在も脳外科の1名は当直資格に達していませんので、当直要員は6名です。SCU 当直資格のハードルはもっと下げられないものかと思います。
 ベッド数200床と小規模で「総合病院」ではありませんが、今年から血管外科の独立、腎臓内科の設置、救急部専属医師の配属などがあり、初期研修医を除く医師総数49名と充実した病院となりました。初期研修医は11名です。各科のレベルは高く、逆に垣根は低いことから、ざっくばらんに各科の医師と相談ができます。神経疾患を研修するには手頃な病院と思います。
 医師の過重労働を避けるために土・日・祝祭日の病院日直(昼間の救急担当)を外部医師に依頼しています。九大神経内科から、昨年度は藤井敬之君が月1回を担当してく れました。今年度は月2回分を緒方、高下、白石、今村の4人の先生が交代で受け持って頂けるようになりました。この紙面を借りて御礼申し上げます。