【綜合病院山口赤十字病院】

(綜合病院山口赤十字病院 神経内科 部長 大堀展平)

病院の概略

 山口赤十字病院は山口県内で最も古い病院の一つで、山口市のやや北寄りに位置するベッド数475の総合病院です。九州大学との関係は深く、内科・外科・整形外科・脳外科・小児科・放射線科の医師の多くは九大から派遣されています。山口市内にはもう一つやや小規模の済生会山口総合病院があり、当院とともに山口市とその周辺の地域医療・救急医療を支えています。山口市は人口約15万の小都市で、隣接する郡部を合わせても当院がカバーする人口は決して多いとは言えず、都市部の総合病院とはいくらか異なる役割を担っています。山口県全体の医師不足問題はかなり深刻ですが、当院は少しずつ医師増員もできており、長年苦しんだ経営環境の悪化からも抜け出し、地域医療を担う中核病院として今後のさらなる発展を目指しているところです。

神経内科の経緯

 2000年6月開設以来当院神経内科は長らく一人体制でやってきましたが、2010年度から二人体制になり、2011年度から念願の三人体制になりました。周囲の病院から神経内科医が徐々に引き上げていく状況の中で、当院神経内科は山口市だけでなく、山口県レベルでの神経内科診療において大きな役割を期待されています。当院神経内科は特に専門性を掲げず、院内および地域の多様なニーズに柔軟に応えるよう努めています。

地域医療と二次救急の担い手

 当院は総合病院であり、郡部に隣接しているという地理的条件も影響し、診療する神経疾患に偏りがなく、多彩な疾患を経験することができます。大都市の高度に専門化された病院では限られた疾患のエキスパートになることは容易でも、様々な神経疾患をバランスよく経験することはかえって難しいかもしれません。たとえば、頭痛専門外来を訪れる患者さんは片頭痛に偏る傾向がありますが、当科を受診する頭痛患者さんの内訳は全国統計に近い割合となっています。さらに当院は二次救急病院なので、神経救急医療を経験する機会に恵まれています。気力・体力の充実した時期に救急医療の経験をたくさん積むことは、その後の臨床医としての力量を大いに高めてくれるものと思います。

当院の特徴

 病院全体の医師数はやや少なめで各科ともマンパワー不足に悩んでいますが、逆に少人数なので医師同士の連携がとりやすく、気軽に他科へコンサルトできる良さがあります。特に内科や循環器内科、脳外科との垣根はないと言ってよいので、院内で気軽に声をかけて相談ができます。専門性はいくらか低くなるかもしれませんが、プライマリ・ケア的要素も含め、患者の抱えている多様な問題点に目配りしながら、様々な疾患を片寄りなく研修をすることが可能であるという点で、当院は後期研修のみならず初期研修にもふさわしい病院と言えます。

山口市の環境

 山口市自体は人口15万のこぢんまりした街ですが、戦国時代にさかのぼる長い歴史を持ち、明治維新を経て県庁が置かれ、文化的で静かな環境が整った大変住みやすい所です。さらに湯田温泉があるので観光地として顔も持っています。大都市の豪華さはありませんが、落ち着いた地方都市のよいところを保っており、新幹線や飛行機などによる大都市部へのアクセスも良好です。なお、病院についての詳しい情報はホームページを参照して下さい。

http://www.yamaguchi-redcross.jp/