【平成15年度を迎えるにあたって (2003年3月26日)】

  新しい年度を迎える時節となりました。平成14年度の報告書の作成にあわただしいこのごろです。平成15年度を迎えるにあたっての期待を述べたいと思います。

  福岡では4月上旬に九州大学医学部創立100周年の節目を迎え、日本医学会総会が開かれます。日本内科学会はじめ様々な学会が相前後して福岡市で開催されます。日本内科学会では創立100周年を記念して、内科の各領域の100年のあゆみが日本内科学会雑誌に順次特集として組まれています。内科-100年のあゆみ(神経)の号の100年の年表のなかに九州大学神経内科関連のものは3回出てきます。

  1回目は1963年の九州大学に脳神経病研究施設が設置という記事です。2回目は1964年の九州大学に日本で最初の神経内科が設置という記事です。この二つは内科200年のあゆみの号でも不滅と思います。3回目は1997年に吉良らがアトピー性皮膚炎に合併する急性脊髄炎(いわゆるアトピー性脊髄炎です)の疾患概念の提唱という記事です(どなたか知りませんが、これを入れてくれた編者の先生には深謝しております)。これはたまたま今回タイムリーに入れてもらえただけで、もちろん200年史には残りませんね。

  私はもう200年史に乗せてもらえるような業績をfirst authorであげることはできませんが、若い皆さんにはそのチャンスがあります。100年史をみますと臨床家の症例報告に基づく日本発の新しい疾患概念の提唱がとりあげられているのが、よくわかります。ですから、基礎医学的な研究面のみならず臨床神経学の面からでも200年史に乗るチャンスはあります。ただ200年史に乗るような業績をあげても、残念ながらそれを自分で目のあたりにすることは、よほど長生きの人でも無理でしょうね。しかしながら、我々の後輩は先輩の残した事績を読むでしょう。それを想像するのは楽しいですね。私は九大脳研の神経内科で育った人が、内科-200年のあゆみ(神経)に足跡をとどめてほしいと心から願っています。
  そういう人がたくさん出てくる神経内科を創りたいとそう願っております。