【9回 ----- 北米の秋の一日に(2008年10月12日)】

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写真6
写真6:ソルトレークテンプル

翌21日は、たまたま日曜日でモルモン教の聖歌隊(Mormon Tabernacle Choir)のchoir singing(クワイア・シンギング、正式にはMormon Tabernacle Choir Orchestra at Temple Square)があるということなので、朝一番に聴きに行く(写真6, 7, 8)。 いつもの日曜日はTabernacle(大聖堂)であるということだが、今日は特別で2万1000人収容の巨大なカンファレンスセンターで開かれた。 巨大なパイプオルガンを背に約300人の聖歌隊とフルオーケストラ、特別ゲストにDenyce GraveとBrian Stoke Mitchell。リハーサルも含めて1時間くらい、Wheels of A Dream、Goin’Home、Redeemer of Israelなど、美しい歌声と迫力のあるコンサートで魅了する。

写真7
写真7:モルモン教の最初の教会

私は音痴だけど、最後は本当に涙がこぼれてきて困るくらい感動的だった(でもモルモン教には入りませんが)。 合間に短いスピーチ(The Spoken Word、説教の一種になるのでしょうか)があり、モー・モンゴメリーの人生が「Big Dreams of A Small Island」というタイトルで紹介され、最後にRide on the wheels of a dreamというメッセージ。 ソルトレークでは教会自体を観光産業的に活用している一面がある。
  ソルトレークシティーは英語では、Salt Lake Cityで、文字通り塩の湖(塩水湖)にある町ですね。1000メートルを超える高地に湖はある。 琵琶湖の7倍という巨大なスケール。こことビンガムキャニオン鉱山とはバスツアーでないと行けない。

写真8
写真8:カンファレンスセンターでのリハーサル中のクワイア・シンギング

レークだけだと2時間で、両方を行くと4時間半のコースになり、ウェルカムレセプションにかかるが、まあいいかとこちらにする。
お昼を食べてピックアップの場所に行くと日本人は北海道の田代教授ご夫妻だけである。すると残りの日本人はまじめに学会前日午後のシンポジウムとレセプションに出るのか。 田代先生はレセプションがあるので2時間コースで帰ると言う。私が4時間半コースにしたことを話すと、奥様がとたんに賛同され、田代先生もこちらに引きずりこむ。
Great Salt Lakeは海みたいな潮の香りがする(写真9,10)。12〜25%という高濃度の塩水湖なので、通常の魚貝類は生きていけない(海水は3.5%の塩水)。Brine shrimpという特殊なエビだけが住んでいる。

写真9
写真9:グレートソルトレーク:まるで海

このエビの卵は乾燥しても長い年月生きており、水をかけると数時間で孵化するそうである。エビ自体は栄養に富んでいるので、餌としてたくさん輸出しているという。 また珍しい生き物としても商品になっているようで、これを扱う業者は潤っているらしい。乾燥や高濃度の塩水に耐える遺伝子はもう解明されているんだろうか。不思議な生き物がいるものだ。 湖は蒸発する水が注ぎ込む水より多いためだんだん乾燥が進んでいて(このため塩分濃度も高くなる)、以前湖畔にあったお城みたいな建物(夏の水泳のためのホテル)から、今の湖水のある位置までは砂で埋まって相当に距離がある(写真11, 12)。

写真10
写真10:湖畔は砂浜

湖畔での滞在時間は20分しかないけれど、なんとか湖水のところまで行き着こうと6、7分もバッグを抱えてよたよたと砂地を走る(写真13)。ゼイゼイと息をしながら、湖水にたどりついて手を湖の水に浸すと、1センチメートルくらいのbrine shrimpが湖のそこここにうじゃうじゃといる(写真14)。後ろを振り返ると田代先生ご夫妻が砂地を歩いてこられている。 あれ、とても間に合わんなということで、とりあえず自分だけ観光バスまでまた走り、あと二人戻ってきているので待ってくれるようガイドさんに話す。さすがに汗をかいた。

写真11
写真11:はるかかなたにかっての湖畔に立つホテル

写真12
写真12:ソルトレークの塩水を使って作ったキャンディー(少し塩味)の箱に昔のホテルと水泳の様子が描かれている

写真13
写真13:こんな格好で走りました

写真14
写真14:見えないと思うけど、たくさんのエビが泳いでいる

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