九州大学大学院医学研究院 精神病態医学 医療情報化促進事業

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更新日 2012-05-15 | 作成日 2008-03-25

  研究活動について

医療情報化促進事業について

シームレスな精神科医療をめざして

今年度から九大精神科は、経済産業省が力を入れている医療IT化プロジェクトに参加することになりました。医療のIT化には、大きく分けて二種類があります。一つは、広域に分布する医療施設をITネットワークでヨコに結び、患者さんを動かさずに、関係者間で医療情報を共有する、いわゆる“シームレス医療”構想。そして、1人の患者さんの生涯情報をタテにつなげて、情報を一元化しようとする、“どこでもマイ病院”構想です。ただしいずれのプロジェクトも医療の未来像を模索する実験段階にあり、すぐに診療報酬に結びつくような話ではありません。

一年前から、毎月1回のペースで霞ヶ関の経産省に集まり、シームレス精神科医療の勉強会を続けてきました。メンバーは、経産官僚、NTTの技術者、NTT東日本関東病院の秋山剛先生、経団連および連合のメンタルヘルス担当者、厚労官僚、シンクタンクのイー・ソルーションなどです。大学からは、ITや数学にやたら強い、上野雄文先生と三浦智史先生とに参加してもらいました。

ちなみに昨年の秋、ニューヨークのJohn Kane教授にお聞きしたことですが、彼はすでにテレビ会議システムで米国中西部の患者さんの相談にのっているようです。しかし僕たちが目指しているのは、単なるテレビ会議ではなく、その上をいくシステムの開発です。試験的に、東京の精神科外来を受診した(模擬)患者が、都内のリワーク施設を利用してこれから職場復帰を目指しているという設定で、主治医、リワーク施設の医師、職場の産業医、遠く離れた九州にいるうつ病専門医などの間で、患者中心として、情報を連結し一体化された医療を行おうという企てです。詳細は上野先生の寄稿(下記)をお読みください。将来はさらに、このネットワークと、現在同時並行で開発が進められている、糖尿病治療のネットワーク、あるいはがん治療のネットワークとの連結も視野に入れています。

医師不足、精神科医不足の地域は勿論のこと、東北の被災地で、応用できないだろうか、と期待しているのです。

2011年5月25日