九州大学大学院医学研究院 精神病態医学 新学術領域研究

九州大学大学院医学研究院 精神病態医学
九州大学病院 精神科神経科

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更新日 2017-09-27 | 作成日 2008-03-25

  研究活動について

新学術領域研究(研究領域提案型)「グリアアセンブリによる脳機能発現の制御と病態」

九大精神科では、「グリアアセンブリによる脳機能発現の制御と病態」と題する新学術領域研究事業(文部科学省・日本学術振興会・平成25年度~平成29年度科学研究費補助金)に領域班の一つとして参画しています。
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本研究プロジェクトは、自然科学研究機構生理学研究所の池中一裕教授を代表として、第一線のグリア研究者が結集し、基礎から臨床に及ぶグリアに関する最新の知見を共有し、グリアがいかに脳機能発現の制御と病態に寄与しているかを解明することを志すビッグプロジェクトです。A01班(グリアアセンブリによる脳機能制御)、A02班(グリアアセンブリによる脳機能成熟)、A03班(グリア病:グリアアセンブリ破綻による精神・神経疾患)の3つの領域班に分かれており、九大精神科(神庭班)はA03班に属しています。A03班では、病因・病態が不明で、その結果、診断・治療面で解決すべき問題の多い、統合失調症、発達障害、疼痛性障害、脱髄性疾患など、精神神経疾患の病因に関与するグリア機能分子を探索しています。さらに、精神神経疾患の病因および病態進行過程におけるグリアの役割を解き明かすことを企図しています。いずれもA01、A02で得られた基礎的な知見を活かし、連携をとりながら実施しています。

神庭班では、特に、統合失調症とうつ病におけるミクログリアに焦点付けたトランスレーショナル研究を推進しています。動物モデルで得られる知見と精神疾患の臨床での知見との間には大きな溝がありますが、九大精神科では、患者さんの血液や皮膚組織由来の体細胞から、直接誘導ニューロンや直接誘導ミクログリアを作製することで、一人一人の患者さんの精神症状などの臨床像(表現型)との相関を解明することで、これまで不可能であった基礎と臨床との新しい橋渡しを実現すべく、日々研究に励んでいます。こうした研究により、統合失調症やうつ病をはじめとする精神疾患の病態機序が解明され、グリアをターゲットとした新しい治療法が創出されることを志しています。(文責:分子細胞研究グループ 加藤隆弘)