ホーム > 法令・綱領・指針 > ベルモントレポート

法令・綱領・指針

ベルモントレポート

人を対象とする研究の倫理原則および指針

科学的研究は、大きな社会的利益を生み出してきた。しかし同時に、それは、困難な倫理的問題を提起することもあった。そのような問題に一般の注意が喚起されたのは、特に第二次世界大戦中の、生物医学実験における対象者虐待の事実が伝えられたことによる。ニュルンベルク戦争犯罪裁判の中で、強制収容所の囚人に生物医学実験を実施した医師および科学者を裁くための規範として、「ニュルンベルク綱領」が起草された。この綱領は、人を対象とする研究が倫理的に行われることを保証するため、後に発表されることになる数多くの綱領(1)の原型となった。

それらの綱領は、研究の実施者や審査員に彼らの役割を指導するための、一般的な規則や特殊な規則の集まりから成り立っている。そのような規則集は、複雑な状況を網羅するには不適切なことが多く、ときおり相矛盾し、また、解釈や適用が困難となることが多い。より一般的な倫理原則があれば、特定の規則が定式化されたり、批判されたり、解釈されたりする基盤を提供するであろう。

この声明文では、人を対象とする研究に当てはまる3原則、あるいは3つの一般的、規範的な判断基準を特定している。他にも関連のある原則があるかも知れない。しかしながら、これら3原則は包括的であり、科学者、対象者、審査員、および関心のある一般市民が、人を対象とする研究に内包される倫理的問題を理解するのを手助けするため、普遍的な一般概念として述べられている。これら3原則は、個々の倫理的問題を議論の余地なく解決する目的には、いつも活用できるとは限らない。3原則の目的は、人を対象とする研究から生ずる倫理的問題を解決に導く分析的枠組みを提供することである。

この声明文は、研究と診療の区別、3つの基本倫理原則の論考、および3原則の適用についての見解から構成される。