【変形性膝関節症の治療】

変形性膝関節症の治療

薬物による治療

下肢筋力トレーニング

ストレッチ

減量・肥満の防止

手すり・杖の使用

温める

正座を避ける

足底板の使用

鏡視下手術

骨切り

人工関節

 変形性膝関節症に対する治療は、手術をしない保存的治療と手術的治療に大別することができます。

 一般的には安静と共に消炎鎮痛剤、いわゆる痛み止めの内服、あるいは座薬の使用、また疼痛部位に湿布の貼付を行います。 また副腎皮質ステロイドやヒアルロン酸を関節内に注射する方法もあります。

 痛みが強い場合には安静が必要ですが、モモの筋肉が弱ると膝の負担が増加し、症状の悪化をきたすことが多いため筋力トレーニングも必要となってきます。特にモモの前の筋肉(大腿四頭筋)を意識的に鍛える必要があります。

 方法は仰向けに寝た状態か椅子に座った状態で膝を伸ばしたまま、片足ずつ交互に7秒間挙げたままにしておきます()。

 膝の裏側の筋肉が縮まって、膝が伸びにくくなったりしますので、膝の裏側を伸ばすストレッチが有効です。

 体重増加が原因のひとつですので、肥満防止に努め、すでに肥満傾向のある方は減量に努めることが重要です。

 階段昇降では手すりを使ったり、また杖を使うことによって膝の負担を減らすことが可能です。

 温めることにより痛みを和らげることができます。

 病状が進んだ方では、膝を深く曲げることは症状を悪化させる原因となるので、正座や和式トイレでしゃがむことは極力避けたほうがよいでしょう。したがって可能であれば洋式トイレ、ベッド、イスなどを主体にした生活様式にかえられることをお奨めします。

 足底板と言われる靴の中敷のようなものを、比較的初期の段階の患者さんに対して使っていただいています。足底板は足の外側の部分が少し厚くなってて、これによって内側に集中した体重を少し外側に逃がして、膝の負担を軽くしようというものです()。

 保存的治療で症状が良くならない場合には、手術による方法もあります。病気の程度に応じて色々な有効な手術法が開発されています。

 初期の関節症で、関節にたくさん水がたまる場合などには、関節鏡を使って、関節内を掃除したり洗浄する方法をとります。傷は最小限であり、短期間の入院期間で済む利点があります。

 病気が中くらい進行した患者さんに対して行う有効な手術として骨切り術があります。膝のすぐ下で、脛の骨をくさび型に切り、O脚の矯正を行なう手術です。やや入院期間が長くなる欠点はありますが、手術の成績は安定しています(X線)。

 病気が高度に進行した患者さんに対しては、人工膝関節置換術が行われます。金属とプラスチックからできていて、痛みをとったり、歩行を改善する効果に優れ、またリハビリが短期間で済む利点があり、長期成績も安定してます(X線)。