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臨床研究について 9

メタボリック症候群による前立腺癌の臨床病理学的特徴や予後への影響

 

【はじめに】

 前立腺癌は、先進国において、男性の悪性腫瘍のなかで、最も罹患率の高い癌であり、男性の癌死の2番目に多い悪性腫瘍です。本邦においても、生活様式の欧米化、高齢化社会の到来などにより、罹患率の爆発的な上昇、前立腺癌死の増加がみられています。将来的にも、前立腺癌罹患率の上昇が見込まれ、有効な前立腺癌予防法ならびに治療法の開発が求められています。

 近年、メタボリック症候群が、前立腺癌罹患の危険因子であるという報告や前立腺癌の悪性度との相関や予後不良因子であるとの報告が散見され、メタボリック症候群が前立腺癌の発生や進展に関与している可能性が示唆されています。しかしながら、本邦における前立腺癌の生物学的特性や予後に対するメタボリック症候群の意義については、よくわかっていません。

 そこで、本研究では、メタボリック症候群が、前立腺癌の生物学的特性や予後に影響するか検討するため、メタボリック症候群の有無と前立腺癌の臨床病理学的因子との相関や、治療法別の予後との相関について後ろ向きに解析します。

 

【対象】

平成8年1月1日から平成25年12月31日までに九州大学病院泌尿器科および原三信病院泌尿器科で前立腺癌と診断された患者さんです。目標対象者数は約2000例(九州大学病院泌尿器科1000例、原三信病院泌尿器科1000例)としています。
対象者となることを希望されない方は、下記連絡先までご連絡下さい。

 

【研究内容】

該当する患者を被験者として登録し、登録時に下記の臨床情報を九州大学病院泌尿器科および原三信病院泌尿器科の診療録より取得します。

@臨床所見(年齢、性別、身長、体重、収縮期・拡張期血圧、臨床病期、定期内服薬、喫煙歴、治療合併症)

A血液所見(PSA、CBC、白血球分画、AST、ALT、ALP、LDH、クレアチニン、中性脂肪、総コレステロール、血糖値)

B病理学的所見(組織型、悪性度、病理病期、脈管侵襲)

C治療(PSA監視療法、前立腺全摘除術、放射線療法、ホルモン療法、抗癌化学療法)

D治療反応性・予後

メタボリック症候群の有無と臨床病理学的因子や予後等を比較解析します。

 

【研究期間】

研究を行う期間は承認日より平成31年3月19日までです。

 

【個人情報の管理について 】

個人情報漏洩を防ぐため、九州大学大学院医学研究院泌尿器科学分野および原三信病院泌尿器科においては、個人を特定できる情報を削除し、データの数字化、データファイルの暗号化などの厳格な対策を取り、第三者が個人情報を閲覧することができないようにしております。
また、本研究の実施過程及びその結果の公表(学会や論文等)の際には、患者さんを特定できる情報は一切含まれません。

 

【医学上の貢献】

本研究により被験者となった患者さんが直接受けることができる利益はありませんが、メタボリック症候群の前立腺癌の臨床病理学的特徴や予後に関する影響が明らかとなれば、メタボリック症候群と前立腺癌の関係についての病態理解が促進されると同時に、メタボリック症候群の有無による前立腺癌の予後予測につながる可能性があります。さらに、将来的には、メタボリック症候群の改善により、前立腺癌の予防や予後改善につながる可能性も考えられます。

 

【研究機関】

九州大学大学院医学研究院泌尿器科学分野
教授   内藤 誠二(責任者)
准教授  横溝 晃
助教   塩田 真己

原三信病院泌尿器科
副院長  山口 秋人
部長   古賀 寛史

 

【問い合わせ】

〒812-8582 福岡県福岡市東区馬出3-1-1 
電話番号: 092-642-5603
FAX番号: 092-642-5618
担当:塩田 真己

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