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臨床研究について 5

がん化学療法に伴う貧血に関する実態調査

【はじめに】
がん化学療法に伴う貧血は易疲労感などの原因となり、がん患者さんの生活の質を低下させる原因となっています。しかしながら、わが国でどの程度の頻度で発生し、貧血に対する輸血がどの程度行われているのかの実態は不明です。
本研究の目的は、国内でのがん化学療法に伴う貧血(CIA)の実態および輸血治療の現状を明らかにし、CIA治療の今後の方向性を探求することです。
また、赤血球造血刺激因子製剤(ESA)を用いる諸外国との治療戦略の違いを明らかにし、現時点での我が国のCIA治療指針を作成します。

【対象】
九州大学病院で治療を受けた以下のがん患者さんを対象とします。
尚、がんの種類は、8種類(乳がん、肺がん、胃がん、大腸がん、肝臓がん、婦人科系がん、泌尿器系がん、悪性リンパ腫)の中で、2010年9月30日〜2010年11月30日の間に当該診療科(九州大学病院 消化管外科(2)、肝臓・脾臓・門脈・肝臓移植外科、乳腺外科(2)、血管外科、呼吸器外科(2)、血液・腫瘍内科、免疫・膠原病・感染症内科、産科婦人科、消化管外科(1)、胆道・膵臓・膵臓移植・腎臓移植外科、呼吸器外科(1)、乳腺外科(1)、内分泌外科、泌尿器・前立腺・腎臓・副腎外科)に受診歴のあるがん種を選択し、次のステップに順じて調査を進めます。

A: 当該診療科(九州大学病院 消化管外科(2)、肝臓・脾臓・門脈・肝臓移植外科、乳腺外科(2)、血管外科、呼吸器外科(2)、血液・腫瘍内科、免疫・膠原病・感染症内科、産科婦人科、消化管外科(1)、胆道・膵臓・膵臓移植・腎臓移植外科、呼吸器外科(1)、乳腺外科(1)、内分泌外科、泌尿器・前立腺・腎臓・副腎外科)を受診したがん患者さん
B: Aの中で、手術不能の進行・再発がんに対し化学療法を実施した患者さん
C: Bの中で、赤血球輸血を実施した患者さん

対象となる期間:2010年9月30日?2010年11月30日
症例数:九州大学病院以外の施設も含めた研究全体で3000症例、そのうち九州大学病院では100症例

【研究内容】
■CIA基本調査(一次調査)
A:がん化学療法を行っている当該診療科が治療対象としているがん患者さんの中で、本調査に協力できるがんの種類を下記に示す8種類(乳がん、肺がん、胃がん、大腸がん、肝臓がん、婦人科系がん、泌尿器系がん、悪性リンパ腫)の中から選択します
B:で選択されたがん患者の中で、実際にがん化学療法を行った手術不能進行・再発がん患者数を各診療科より集計します。
C1:Bの中で赤血球輸血を実施した患者さんの数を抽出します。
C2:輸血された血液製剤の単位数を集計します。

(付随調査)赤血球輸血を実施する時のトリガー値(輸血を決定するHb値)はどれくらいに設定しているかを調査します。

■CIA詳細調査(二次調査)
調査対象症例:患者B群より研究事務局である日本輸血・細胞治療学会にて無作為に抽出された患者さんについて、以下の情報について調査します。
基本情報[がんの種類、年齢、性別、前治療の有無、今回の化学療法の種類、既往歴(血栓症、心血管系疾患、治療を要する高血圧)、合併症の有無など]、輸血実施判断に影響した因子(化学療法以外の要因)、血液検査結果、輸血関連情報。

■評価項目
主要評価項目:
・がんの種類・がん化学療法ごとの貧血の程度(期間)と輸血実施率・輸血量
副評価項目:
・輸血副作用の頻度
・がん化学療法後の血小板使用量
付随評価項目:
・全国疾患統計から全国でがん化学療法の貧血に対して使用される赤血球輸血量を概算し、年間全国で使用される赤血球量に占める割合を計算します。

 【患者さんの個人情報の管理について】
本研究の実施過程及びその結果の公表(学会や論文等)の際には、患者さんを特定できる情報は一切含まれません。個人を特定できる情報については匿名化され、厳重に管理されます。対象者となることを希望されない方は、下記連絡先までご連絡下さい。

【研究期間】
 承認日〜2012年2月29日

【医学上の貢献】
  日本癌治療学会と日本輸血・細胞治療学会が共同でCIAおよびCIAに対する輸血に関する実態を調査し、わが国におけるCIA治療の現状を明らかにするとともに、今後の方向性の確立に貢献できると考えます。

【研究機関・組織】
  調査研究責任者および調査研究委員会:
一般社団法人日本癌治療学会: 理事長 前原喜彦(九州大学研究責任者)
一般社団法人日本輸血・細胞治療学会: 理事長 高橋孝喜

研究事務局:日本輸血・細胞治療学会事務局
         実務担当 虎の門病院輸血部 部長 牧野茂義

参加施設(リンク)

研究分担者:
消化器・総合外科 准教授 矢野 篤次郎
消化器・総合外科 准教授 掛地 吉弘
消化器・総合外科 診療准教授 調 憲
遺伝子・細胞療法部 准教授 豊嶋 崇徳
産婦人科 准教授 小林 裕明
臨床・腫瘍外科 准教授 永井 英司
腫瘍制御学分野 准教授 大西 秀哉
泌尿器科学分野 教授 内藤 誠二

連絡先:九州大学病院 消化器・総合外科(第二外科)
      診療准教授 調 憲
      TEL:092-642-5466

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