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例)研究発表 生命科学科
[2021/05/12]
「既治療再発進行非小細胞肺がんに対する新たな標準治療の確立」(呼吸器内科学分野 中西 洋一名誉教授・呼吸器科岡本 勇診療准教授・米嶋 康臣助教)

 

 
既治療再発進行非小細胞肺がんに対する新たな標準治療の確立 
-インターグループ試験として実施したランダム化比較第Ⅲ相試験(J-AXEL)-
 

  
  九州大学の中西洋一名誉教授、九州大学病院呼吸器科の岡本勇診療准教授、米嶋康臣助教らは、初回化学療法が終了し再発した進行非小細胞肺癌症例を対象として、標準治療であるドセタキセル単剤治療に対するnab(ナブ)-パクリタキセルの有効性・安全性を検証するランダム化比較第3相試験(通称:J-AXEL試験)を立案し、本試験をわが国における主要な7つの臨床試験グループの協同したインターグループ試験として全国99施設のご参加のもと実施しました。
  2015年5月から2018年3月に既治療進行再発非小細胞肺癌患者503名がドセタキセル群とnab(ナブ)-パクリタキセル群に1:1に無作為化割り付けされ、主要評価項目である全生存期間においてnab(ナブ)-パクリタキセル治療群はドセタキセル治療群に対して非劣性が証明され、無増悪生存期間、奏効率においてはnab(ナブ)-パクリタキセル治療群はドセタキセル治療群と比べ有意に優れた結果を示しました。さらにドセタキセル治療にて懸念される発熱性好中球減少の割合が22%であったのに対してnab(ナブ)-パクリタキセル治療群では2%と高い安全性も示されました。
  本試験は九州大学ARO次世代医療センターのデータセンター部門及び解析部門のご支援、ご協力のもとに実施し、既治療進行非小細胞肺癌における新たな標準治療を確立することが出来ました。本研究成果は2021年4月 26日付で国際肺癌学会(IASLC: International Association for the Study of Lung Cancer)の機関紙であるJournal of Thoracic Oncology電子版に掲載されました(DOI: 10.1016/j.jtho.2021.03.027)。

研究者からひとこと:
本研究結果は進行非小細胞肺癌患者さんにおける新しい治療選択肢を提供し、治療成績向上に繋がることになると考えています。本試験にご協力頂きました患者さん、研究者の方々、ご支援頂きました皆様に心より感謝申し上げます。

 

【お問い合わせ】 九州大学病院呼吸器科 診療准教授 岡本 勇
  TEL:092-642-5378 FAX:092-642-5382 Mail:okamoto.isamu.290(a)m.kyushu-u.ac.jp
※(a)を@に置き換えてメールをご送信ください

 
【論文情報】
Journal of Thoracic Oncology
論文名: Phase 3 trial comparing nab-paclitaxel with docetaxel for previously treated advanced non–small cell lung cancer
著者名: Y. Yoneshima, S. Morita, M. Ando, A. Nakamura, S. Iwasawa, H. Yoshioka, Y. Goto, M. Takeshita, T. Harada, K. Hirano, T. Oguri, M. Kondo, S. Miura, Y. Hosomi, T. Kato, T. Kubo, J. Kishimoto, N. Yamamoto, Y. Nakanishi, I. Okamoto.
掲載誌: Journal of Thoracic Oncology
DOI: 10.1016/j.jtho.2021.03.027
 

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