九州大学病院リハビリテーション部

施設のご紹介

スタッフ紹介

医師3名、理学療法士20名、作業療法士6名、言語聴覚士2名、事務補佐員1名

診療

ニューステップ

1. リハビリ機器

ニューステップ・プリコクライマー・O2インテイク・ホットマグナー・リニアエクササイザー・パワープレート・トレッドミル+可動式免荷装置・ステレオダイネータ

2. 診療領域・治療技術に関する情報はこちら

3. 理学療法

関節可動域運動・筋力増強運動・基本動作練習・日常生活動作練習・物理療法・呼吸理学療法・装具療法・身体機能評価

4. 作業療法

筋力増強運動・関節可動域運動・手指の巧緻動作練習・日常生活動作練習・物理療法・高次脳機能障害に対する認知練習・装具療法や自助具作製・末梢循環動態評価

5. 言語聴覚療法

失語症の改善・構音障害(運動障害性構音障害)の改善・コミュニケーション手段の確保・高次脳機能の評価・高次脳機能の改善

心臓リハビリテーション室

6. 心臓リハビリテーション

研究

全身反応測定器

1. 主要研究機器

表面筋電図測定装置・3次元動作解析システム・レーザー血流計・マルチテレメーター・フリッカー・ベッドサイド型下肢運動療法装置LX2・近赤外光イメージング装置OMM-2001・イクイテスト(ダイナミック平衡機能測定装置)・インボディ・グラビコーダー(静的平衡機能測定器)・全身反応測定器

2. 業績

教育

1. 臨床実習(医学生,医学部保健学科看護学専攻学生)

2. PT・OT・ST実習生

3. 講義(医学生、医学部保健学科看護学専攻学生)

地域医療・社会活動

1. 福岡市抗生相談所関連

2. 保険福祉センターへの協力

3. 公演・啓発活動

世界車椅子バスケットボール選手権大会

4. スポーツ大会の支援

医療救護およびドーピング検査など。
福岡国際オープンウォータースイミング大会・ユニバーシアード福岡大会・パンパシフィック水泳大会(福岡)・世界水泳選手権大会(福岡)・世界車椅子バスケットボール選手権大会(北九州)等。

ファンクショナルリーチ

5. 太極拳教室体力測定

実施項目:身長、体重、体脂肪率、筋力、柔軟性、バランス能力、歩行速度

ゲームと太極拳を科学する講演会発表

6. 「健康とスポーツを科学する」談話会にて発表

テーマ 「ゲームと太極拳を科学する」

7. リンパ浮腫講演会・講習会への協力

8. フラ教室体力測定

のぞみ会・九州山口支部リハビリ講習会

9. のぞみ会・九州山口支部リハビリ講習会

福岡市民福祉プラザ(ふくふくプラザ)にて「のぞみ会(変形性股関節症の患者会)・九州山口支部」の  リハビリ講習会があり,高杉医師と河野理学療法士が出向いて講義+実技(計2時間半)を行いました。

施設見学受け入れ

施設の沿革

1)黎明期

リハビリテーション部の起源は、大正時代の整形外科学教室で行われていた機能訓練部門にまでさかのぼる。
即ち、住田正雄教授時代の整形外科学教室で,大正2年より術後機能訓練等を行っていた「マッサージ室」が、神中正一教授時代の昭和9年に整形外科建物の新築に伴って移転して「理学療法区」となったとされる(場所は旧歯学部研究棟)。
従って、当時は整形外科学教室の内部組織として、専ら整形外科のみの指示要請に応じて施療業務を行っていた。

2)中央診療施設へ

昭和38年の天児民和教授時代に、病院協議会において中央診療施設の設置が検討され、昭和39年に設置が決定されたが発足に至らず、実際には昭和44年4月に学内措置の「リハビリテーション部」として発足し、初代部長に西尾篤人教授が就任された。
昭和45年には、外来診療棟(第2期工事)の竣工に伴って、現在の位置に移転した。
西尾教授が病院長の期間(昭和48年4月~同50年3月)は、神経内科の黒岩義五郎教授が第2代部長として発令され、その後は昭和50年4月から西尾教授が、昭和54年4月から黒岩教授が交互に部長を務められた。

3)「理学療法部」の時代

昭和56年4月、西尾教授が再々度部長に就任されると同時に、官制で「理学療法部」が設置(改称)された。
当時は西尾部長のもと、理学療法士1名(欠員1)とマッサージ師3名が勤務していたが、同年9月より整形外科医の豊永敏宏助手(平成4年より助教授に昇任)が配属された。
昭和58年から黒岩教授が3度目の部長を務められた後、昭和60年には杉岡洋一教授が部長に就任され、作業療法士が初めて1名配属された。

4)「リハビリテーション部」へ

平成3年4月には、官制で正式に「リハビリテーション部」に改組された。
改組に当たっては、従来の理学療法の枠を越えて、下記の4項目が目標として提起され、名実ともに総合的なリハビリテーション医療の提供が求められることになった。

(1)予防医学の充実(疾病の発症や再発を未然に防ぐ責務)
(2)地域社会への貢献(広く社会的要請に応えるサービス提供)
(3)教育研修の場(専門的知識と技術を習得した医療人の育成)
(4)研究開発と情報発信(社会に情報提供を行う不断の努力)

5)現体制へ

杉岡教授が九州大学総長に就任された平成7年11月より、部長には精神科神経科の 田代信維教授が就任され、次いで平成9年4月より整形外科の岩本幸英教授が就任されて現在に至っている。
また、平成4年12月からは副部長が配置され、豊永敏宏先生が助教授に昇任されて初代副部長を務められた。
その後、平成5年4月から林和生助教授、平成9年6月から宮原寿明助教授、平成10年4月からは神宮司誠也助教授が副部長を務められ、現在に至っている。

現スタッフ構成は、岩本部長のもと、医師3名(助教授1名と助手2名)・禰占哲郎技師長を含む技師6名(理学療法士5名と作業療法士1名)・非常勤事務官1名である。

6)新病院への移転

平成14年4月にオープンする新病院(第1期工事)では、新たに精神科デイケア部門が加わって、1階部分の総面積1411m2もの広大なスペースに移行する予定になっている。
現在は、総面積が763m2であるので、新病院では約2倍の面積を有することになる。
また独自病床も新規に確保され る予定になっている。
新施設の設計プラニングに当たっては、厳しい予算配分の中で検討に検討を重ねて、機能的で安全快適なリハ施設の具現化を図っている。

なお、現在のリハ施設基準は「理学療法II/作業療法II」にとどまっているが、将来的に技官の増員を待って最高ランクの「総合リハビリテーション施設」への昇格が望まれる。

診療

診療面で、当部は「中央診療施設」としての責務を担い、全ての診療科の要請に応えて、年間1万7000名・毎日80名を越える患者診療に当たっている。
診療内容は、整形外科の術後療法が半数以上を占めるが、神経内科/脳外科領域が2割,循環器/呼 吸器疾患が1割、さらに小児疾患からICUにおける早期リハに至るまで、多種多様な疾病・障害に対する訓練依頼に応えて、少数精鋭のスタッフで精一杯の施療に当たっている。

最近の傾向として、急性期リハの増加と、治療ニーズの多様化・重症化が認められる。
また平成12年からは、クリティカルパス(治療計画の統合的スケジュール表)を導入して、在院日数の短縮と医療の質の向上の両立に努めている。
但し、言語療法や 嚥下訓練、心理的アプローチに関しては、言語聴覚士や臨床心理士、ソーシャルワーカー等の専門スタッフが不在のため実施できず、今後の課題である。

研究

研究面では、転倒予防の介入研究や、水中運動の筋電図解析、スポーツ選手の競技力分析、生体信号の波形解析、物理療法の評価など当部独自の研究のほか、整形外科など臨床各科と連携して、骨関節疾患の疫学調査、腫瘍性疾患や神経疾患の歩行解析 などに精力的に取り組んでいる。
また民間企業との研究開発においても、産業ロボット技術の運動療法への応用や、バーチャルリアリティー(仮想現実感)を駆使したバ ランス訓練装置の開発など、複数のプロジェクトが進行中であり、特許取得にも至っ ている。
平成9年にはインターネットのホームページを開設して情報発信を開始しており、研究成果を社会還元する努力も続けている。

教育

教育面では、学内の大学院生や医学生、看護学生や助産師学生に対する講義や実習のみならず、学外の理学・作業療法士の実習生も受け入れて実地研修の場を提供し、増大する社会的ニーズに応えている。
また、院内の看護スタッフを対象とした卒後研修として、介護技術研修会や呼吸訓練セミナーも定例化し、好評を得ている。

社会貢献

地域社会への貢献としては、市町村や保健所等の要請に応じて、訪問リハや巡回相談、介護教室などを手がけており、各種諮問委員会等を通じての政策提言も行っている。
また院外での教育啓発活動として、一般市民を対象とした健康や福祉に関する講演会も年間40回ほど実施しており、これらは「予防医学の実践」と位置づけている。
さらに、スポーツ選手やコーチ対象の研修会、国内外のスポーツ競技会のメディカルサポートやドーピング検査にも積極的に取り組んでいる。

おわりに

医療法の冒頭には「医療の内容は単に治療のみならす、疾病の予防のための措置およびリハビリテーションを含む良質なもの(第1条の2)」であるよう明記されており、リハビリテーション医学の発展は、全人的医療や患者のQOL向上にとって必要不可欠と言える。
21世紀の医療・保健・福祉を担う学際的・集学的な中核として、幕末の長崎出島のように、多職種が交流して新しい学問が創造され発展するよう、益々充実した組織づくりを目指して鋭意努力を重ねてまいる所存である。(平成14年1月現在)

文責:高杉紳一郎