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臨床研究について 23

体内脂肪が泌尿器癌の発育・予後に及ぼす影響についての検討

 

臨床研究について
九州大学病院では、最適な治療を患者さんに提供するために、病気の特性を研究し、診断法、治療法の改善に努めています。このような診断や治療の改善の試みを一般に「臨床研究」といいます。その一つとして、九州大学泌尿器科では、現在腎癌、膀胱癌、尿管癌、前立腺癌の患者さんを対象として、体内脂肪と癌の関連に関する「臨床研究」を行っています。

今回の研究の実施にあたっては、九州大学医系地区部局臨床研究倫理審査委員会の審査を経て、研究機関の長より許可を受けています。この研究が許可されている期間は、平成35年10月31日までです。

 

研究の目的や意義について
多くの癌において、肥満が発症の原因のひとつとなることが明らかになっております。脂肪細胞から分泌される生理活性物質(アディポサイトカイン)の中でも、アディポネクチンは本来、生体防御因子として知られていますが、脂肪蓄積によりアディポネクチン濃度が低下し、それに伴いメタボリックシンドロームや癌を引き起こすことが明らかとなりつつありますが、まだ不明な点も多く認めております。そこで今回我々は、体内の脂肪の蓄積(特に内臓脂肪や、臓器の周囲の脂肪)が癌の発生や悪性度に関連するのではないかと考えて研究を行いたいと思います。

診療上保管している腫瘍組織・腫瘍周囲脂肪組織を用いて、アディポネクチン等の発現程度を観察し、泌尿器癌の発癌・発育・予後・抗癌剤感受性との関連を検討する予定です。


 

研究の対象者について
九州大学病院泌尿器科において平成30年10月31日から平成35年10月31日までに腎細胞癌、膀胱癌、尿管癌、前立腺癌の診断にて手術を受けた方のうち530名(腎癌200名、膀胱癌60名、尿管癌70例、前立腺癌200名)と、先行研究からの750名(腎癌200名、膀胱癌100名、尿管癌150例、前立腺癌300名)を対象にします。

下記の先行研究に参加された方も対象としています。
許可番号:716-05
課題名:腎癌における免疫チェックポイント阻害薬の有効性を予見するneoantigen、HLAハプロタイプの同定
許可期間:平成15年4月1日〜平成34年4月26日
本研究に使用する試料・情報の取得期間:平成15年4月1日〜本研究の許可日

許可番号:30-197
課題名:体内脂肪が泌尿器癌の発育・予後に及ぼす影響についての検討
許可期間:平成30年8月30日〜平成35年3月31日
本研究に使用する試料・情報の取得期間:平成20年1月1日〜平成30年3月31日

 

研究の方法について
この研究を行う際は、カルテより以下の情報を取得します。また、癌の診断を受けて手術にて摘出した病理組織(腫瘍組織標本4μm10枚と脂肪組織1cm3)を用いて、組織を特殊な方法で染色したり、RNAという遺伝情報の一部を抽出して各種分子(アディポサイトカイン)の発現を測定します。また、先行研究で得られた脂肪組織の解析結果と診療情報も同様に解析します。測定結果と取得した情報の関係性を分析し、脂肪組織が癌に与えている影響を明らかにします。また、SRLという外部機関に研究の一部を委託して癌化・血管増殖促進にかかわる物質の解明を行う予定です。

 〔取得する情報〕
年齢、性別、身長、体重、BMI、体脂肪率、筋肉量、徐脂肪量、推定骨量、体水分率、問診結果、脂肪体積、腸腰筋体積、血圧、血液検査結果(ヘモグロビン、アルブミン、クレアチニン、血糖値、中性脂肪、AFP、LDH、C反応性タンパク)、病理学的悪性度、再発の有無、抗がん剤治療歴、CT画像から算出された腹腔内脂肪体積、腫瘍周囲脂肪体積

 

〔716-05から取得する情報〕
症例の基本情報(性別、年齢、身長、体重、臨床病期)
診断情報(患側、腫瘍径、TNM分類、転移部位、Karnofsky PS、脂肪体積)
血液情報(Hb、WBC、Neutrophil、Plt、LDH、Ca、Alb、CRP)

〔30-197から取得する情報〕
年齢、性別、身長、体重、BMI、問診結果、脂肪体積、腸腰筋体積、血圧、
血液検査結果(Hb、Alb、Ca、Cre、eGFR、glucorse、TG、AFP、LDH、CRP)、
病理学的悪性度、再発の有無、抗がん剤治療歴、CT画像から算出された腹腔内脂肪体積、腫瘍周囲脂肪の体積

 

 

個人情報の取扱いについて
研究対象者の病理組織、測定結果、カルテの情報をこの研究に使用する際には、研究対象者のお名前の代わりに研究用の番号を付けて取り扱います。研究対象者と研究用の番号を結びつける対応表のファイルにはパスワードを設定し、九州大学大学院医学研究院泌尿器科学分野内のインターネットに接続できないパソコンに保存します。このパソコンが設置されている部屋は、同分野の職員によって入室が管理されており、第三者が立ち入ることはできません。
また、この研究の成果を発表したり、それを元に特許等の申請をしたりする場合にも、研究対象者が特定できる情報を使用することはありません。
この研究によって取得した情報は、九州大学大学院医学研究院泌尿器科学分野・教授・江藤 正俊の責任の下、厳重な管理を行います。

 

試料や情報の保管等について
〔試料について〕
この研究において得られた研究対象者の病理組織は原則としてこの研究のために使用し、研究終了後は、九州大学大学院医学研究院泌尿器科学分野・教授・江藤 正俊の責任の下、5年間保存した後、研究用の番号等を消去し、廃棄します。試料の一部はSRLに保管されますが、検査終了後に研究用の番号等を消去し、廃棄します。

〔情報について〕
この研究において得られた研究対象者のカルテの情報等は原則としてこの研究のために使用し、研究終了後は、九州大学大学院医学研究院泌尿器科学分野において同分野教授・江藤 正俊の責任の下、10年間保存した後、研究用の番号等を消去し、廃棄します。
また、この研究で得られた研究対象者の試料や情報は、将来計画・実施される別の医学研究にとっても大変貴重なものとなる可能性があります。そこで、前述の期間を超えて保管し、将来新たに計画・実施される医学研究にも使用させていただきたいと考えています。その研究を行う場合には、改めてその研究計画を倫理審査委員会において審査し、承認された後に行います。

 

研究に関する情報や個人情報の開示について
この研究に参加してくださった方々の個人情報の保護や、この研究の独創性の確保に支障がない範囲で、この研究の研究計画書や研究の方法に関する資料をご覧いただくことができます。資料の閲覧を希望される方は、ご連絡ください。
また、ご本人等からの求めに応じて、保有する個人情報を開示します。情報の開示を希望される方は、ご連絡ください。

研究の実施体制について
この研究は以下の体制で実施します。

研究実施場所(分野名等)

九州大学大学院医学研究院泌尿器科学分野
九州大学病院泌尿器・前立腺・腎臓・副腎外科

研究責任者

九州大学大学院医学研究院泌尿器科学分野 教授 江藤 正俊

研究分担者

九州大学大学院医学研究院形態機能病理 教授 小田 義直
九州大学病院泌尿器・前立腺・腎臓・副腎外科・助教・柏木 英志
九州大学病院泌尿器・前立腺・腎臓・副腎外科・助教・今田 憲二郎

 

業務委託先

企業名等:SRL
所在地:東京都八王子市小宮町51

相談窓口について
この研究に関してご質問や相談等ある場合は、事務局までご連絡ください。

事務局
(相談窓口)

担当者:病院 泌尿器・前立腺・腎臓・副腎外科 助教 柏木 英志
連絡先:〔TEL〕092-642-5603
〔FAX〕092-642-5618
メールアドレス:kashiwag@uro.med.kyushu-u.ac.jp

 

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