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前立腺がん組織内照射(ブラキセラピー)
早期前立腺がんに対する放射線療法

前立腺癌に対する新しい治療:
I125(ヨー素125)密封小線源永久挿入療法


2001年の統計によれば、前立腺癌は本邦悪性腫瘍による男性死亡率の第6位ですが、2020年には肺癌に次いで第2位の発症数になると予測されています(厚労省研究班)。殊にPSA(前立腺特異抗原)検診の普及による早期癌症例の増加が著しく、根治療法としての手術(根治的前立腺摘除術)や放射線療法を行う機会は年々増加しています。

放射線療法には、放射線外照射と組織内照射があります。本邦における組織内照射法としては、これまでIr (イリジウム)挿入による治療が行われてきましたが、会陰部から刺入した針をそのまま1〜3日程留置しなければならず、その間の体動が制限されるため、身体的負担の面で大きな問題がありました。もうひとつの組織内照射法であるI125(ヨー素125)密封小線源による治療は、ヨー素125を経直腸エコーガイド下に正確に前立腺内に永久挿入する治療法で、米国においては限局性前立腺癌の標準的治療として定着しており、年間5万人程度がこの治療を受けています。本療法の治療成績は手術療法に匹敵すると言われており、根治手術で問題となる性機能障害や尿失禁などの有害事象も少なく、QOLの面からも優れた治療法と評価されています。また、本療法の最大の利点は、通常の外照射に比べてより大量の線量を前立腺に照射できること、さらに約6〜7週間外来通院が必要な外照射と比較し、5日から1週間程度の入院のみで治療が完了することです。

本邦では2003年の医療法と放射線障害防止法の改正によりようやく本療法が認可され、徐々に普及しつつあります。九州大学病院泌尿器科におきましては放射線科と共同で 2005年3月より本療法を開始致しました。専門のスタッフと高度な治療設備を要する本療法は、九州では初めてのものであり、九州一円から既に多くの治療のご予約を頂いております。

本療法の導入により限局性前立腺癌に対する治療の選択肢は増えましたが、治療前PSA値や生検の病理所見によっては他の治療がより適切な場合もあり、その適応に関しては治療前の十分な評価が必要です。本療法についてのご相談は火曜・木曜の午前中の外来でお受け致しますのでお気軽にご相談ください。

受診のご予約は、泌尿器科外来 tel: 092-642-5615 までお願い致します。
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