九州大学皮膚科学教室 ムラージュコレクション

色素性乾皮症

14.

現在の病名
しきそせいかんぴしょう
色素性乾皮症
Xeroderma pigmentosum
1743_4176

 日光紫外線は皮膚の表皮細胞の核にいろいろな傷を発生させる。正常の細胞では傷が発生してもさまざまな蛋白質のおかげできれいに修復することができる。色素性乾皮症ではこれらの修復蛋白質の遺伝子異常によって、傷の修復がうまくいかないため、光老化が小児期から進み皮膚癌が発生してしまう。この男児の症例では、顔面に多数の色素斑(日光障害)が多発し、眉間には皮膚癌が発生している。遮光を徹底させることが最も大切な予防策である。

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