九州大学大学院医学研究院 精神病態医学
九州大学病院 精神科神経科
 

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Department of Neuropsychiatry
Graduate School of Medical Sciences
Kyushu University

Since 1906, For Better Mental Health.
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2018年度〜


平成3041日より医局長を拝命しました小原知之と申します。当教室の特徴を以下に述べさせて頂きます。



九州大学精神科神経科は1906年に創設された100年以上の歴史と伝統ある教室です。当教室の医局員は全国各地の大学出身者で構成されており、神庭重信教授のご指導の下、臨床から研究に至る幅広い分野で活躍しています。ここからは後期研修を受けられる皆様に当教室の特徴について紹介いたします。

当教室の後期研修では、九州大学病院、九州医療センター、小倉医療センター、飯塚病院などの総合病院精神科だけでなく、太宰府医療センターや肥前精神医療センターに代表される単科精神科病院において、精神疾患の診断と治療の基礎的な知識と経験を身につけることができるよう研修プログラムを構成しています。皆様は臨床精神科医として各病院の指導教員から助言と指導を受けながら、看護、心理、リハビリテーションの各領域と連携して各種精神科疾患の診断と治療の実際を学ぶことができます。また、皆様が研修する各医療機関はいずれも精神科専門医の研修施設に認定されていますので精神科専門医はもちろんのこと、精神保健指定医の取得も全面的にサポートできる研修先を提供することを約束いたします。さらに、後期研修中は(あるいはそれ以降の臨床)、ご希望に応じて精神保健や司法に関する公的機関や精神科外来・リエゾン・緩和ケアなどを主体に行う病院での勤務など幅広い選択肢を用意しています。皆様は当教室の後期研修を通じて精神医学の多様性や複雑さを経験することができるでしょう。



次に研究について概説したいと思います。精神疾患の生涯有病率は約50%といわれていますが、その実態は未だ不明な点が多いです。当教室は乳幼児から高齢者にわたる幅広い精神疾患を対象に、臨床と密接に結びついた研究を行っています。各分野の研究室では、研究室チーフの指導のもと、大学院生や研究生が日々研究に没頭しています。研究と聞きますとwetなイメージがあるかもしれませんが、当教室は伝統的にかなり自由な雰囲気があり、各自が自身の研究テーマをマイペースに進めています。そのような中でも研究成果は着実にでており、常に新たな知見を世界に向けて発信し続けている当教室です。個人的には、この点は前医局長と同様に当教室のもつ気風みたいなものだと感じています。後期研修中に大学院、研究の道に進むのも選択肢の一つです。興味のある先生は遠慮なく私どもにご相談下さい。



以上、簡単ではありますが当教室について紹介いたしました。実際に見学に来て頂ければ、自由でおおらかな雰囲気のなかで臨床や研究が熱心に行われている様子をわかって頂けると思います。随時、電話やメールでご相談を受け付けておりますので、どうぞお気軽にお問い合わせ下さい。

2012〜2017年度

平成24年4月1日より医局長を拝命しました中尾智博と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。

九州大学精神科は、講座開設以来100年を超える歴史と伝統をもち、臨床から研究に至る幅広い領域において精神医学の発展に大きな功績を残してきました。現在も神庭重信教授の指導の下、日本の精神医療を牽引する存在として医局員は幅広い領域で活躍しています。ここでは後期研修を受けられる皆さんに当科の特徴を簡単に紹介します。 

まず、主たる研修の場となる入院診療に関しては、大学病院精神科としては最大規模の79床のベッドを有し、閉鎖病棟、隔離室、観察室も十分なスペースを確保していますので、難治例、身体合併症例などほとんどのケースに対応しています。後期研修医を中心とした主治医は教員の助言を受けながら、看護、心理、リハビリテーションの各領域とチームを組み、各種精神疾患に対し生物学的検査・心理検査を行い、薬物療法、精神療法、修正型電気療法などの治療を柔軟に組み合わせ最善の治療を行っていくことができます。入局された皆さんは九大病院での臨床を通じて、各領域のエキスパートである教員の指導を受けながら、ほとんどの精神疾患、治療についての基礎的な知識を身につけることができますので、臨床精神科医としてのスタートを万全な形で切れることを約束いたします。精神保健指定医や精神神経学会認定専門医の取得も全面的にサポートします。

九大精神科医局はまた、九州医療センター、小倉医療センター、太宰府医療センター、肥前精神医療センターといった北部九州の主要医療機関に多くの医師を派遣しています。各々の病院でも特色ある研修を受けることができるのでさらに臨床家としての実力を向上させていくことができます。

さらに九大精神科は、同門の先生方の単科精神病院、クリニック、精神保健や司法に関する公的機関等とのネットワークを大事にしています。これらのネットワークを通じて後期研修期間には希望に応じて地域医療や慢性期治療、精神保健業務など、大学病院や総合病院では体験できない精神医療を体験することができます。

次に研究に話をうつします。九大精神科が臨床と密接に結びついた多くの研究を実施していて、国内外に精力的にデータを発信していることは、本ホームページの研究室紹介や業績集をご覧頂ければわかって頂けると思います。脳生理、分子細胞、神経化学、分子遺伝、行動療法、といった各研究室では研究室チーフの指導下で、大学院生や研究生が日々研究に没頭しています。そもそも当医局はかなり自由な雰囲気があり、昔から皆自分の好きなことをやっているというイメージが私の中にもあるのですが、そのような中でも研究活動は着実に行われており、九大精神科のもつ気風のようなものだと思います。後期研修中に大学院、研究の道に進むのも選択肢の一つです。興味のある先生は初期研修中や見学に来られた際に興味のある研究室を訪ねてみてください。

以上、簡単ではありますが九大精神科について紹介いたしました。実際に見学に来て頂ければ、自由でおおらかな雰囲気のなかで臨床や研究が熱心に行われている様子をわかって頂けると思います。日程の都合等で見学が難しい場合も電話やメールでの相談を受け付けております。どうぞお気軽にお問い合わせ下さい。皆さんが私たちの仲間になって、これからの精神科医療を担っていってくださることを願っています。

2010〜2011年度

平成22年4月1日より医局長を勤めました本村啓介と申します。現在、入局先を検討されている方に向けて、教室の紹介をさせていただきます。

九州大学精神科神経科は、1906年に創設された、伝統ある教室です。100年を超える歴史のなかで、数多くの精神科医を輩出し、精神病理学や精神療法、生物学的精神医学の分野において、多くの業績をあげてきました。といっても、医局員の出身大学はさまざまで、九州内外の多くの大学の出身者が入局しています。他大学出身で教官になった者も多く、中央からも近郊からも人が集まる福岡のまちと同様、外に開かれた教室です。

現在も、診療・研究ともに高いレベルの指導を受けることができ、臨床経験を積むことができる体制にありますが、最大の特徴は、非常に公平でバランスのとれた教室である点です。難治性の気分障害や統合失調症、強迫性障害、広汎性発達障害、症状精神病など、専門的な治療を要する症例を中心に、内容の濃い研修が行われていますが、症例検討会・研究会ではそれぞれの分野のエキスパートから、さまざまな意見が述べられます。

また、後期研修(あるいはそれ以降の臨床)では、総合病院精神科、単科精神科病院、精神保健に関する公的機関、精神科外来・リエゾン・緩和ケアなどを主体に行う病院、司法関連施設など広い選択肢があり、幅広い経験を積むことができます。ある分野のスペシャリストを目指すに当たって、幅広い経験を積み、まずGeneral Psychiatristとなっておくことは必要ですが、どのような分野のスペシャリストになりたいか、はじめは分からない方も多いかと思います。そういう点で、大勢の同門の先生が勤務しておられる九大精神科・その関連施設で勤務し、様々な経験を積むことは、将来の目標を定めるうえで参考になることでしょう。そして多くの先達との関わりを通じて、精神医学の多様性や複雑さを、身をもって経験することができるでしょう。

精神医学は現在、社会全体で注目され、興味を持たれ、またしばしば批判されます。これも精神医学に対する期待の表れなのでしょう。人間の精神は複雑であり、単一の理論や単一の分野に反映させることは不可能です。多くの理論、多くの分野の有機的な結びつきが必要です。わたくしたちの教室の豊かな伝統のなかで、ひとりでも多くの精神科医が成長していくのをお手伝いすることが、わたくしたちの望みです。

皆様のお越しをお待ちしております。教室の見学は随時受け付けておりますので、お気軽にご連絡下さい。

2008〜2009年度

 平成20年4月1日より医局長を勤めました鬼塚俊明と申します。

九州大学精神科神経科の最大の特徴は、非常に公平でバランスのとれた教室であり、バランスよく臨床と研究をできるということにあります。個人的にも臨床・研究の両方がバランスよくできる医師を目指していますし、そうなるように指導を行うことが私の役割であると考えています。

九州大学精神科神経科は、診療・研究ともに高いレベルで指導ができ、臨床経験を積むことができる体制にあります。九州大学精神科主催の症例検討会・研究会ではそれぞれの分野のエキスパートからの意見が述べられます。また、九州大学精神科神経科の後期研修(あるいはそれ以降の臨床)では、総合病院精神科、単科精神科病院、精神保健に関する公的機関、精神科外来・リエゾン・緩和ケアなどを主体に行う病院、司法に関連した施設など広い選択肢があり、幅広い経験を積むことができます。個人的にはある分野のスペシャリストを目指すに当たって、幅広い経験を積み、まずGeneral Psychiatristとなっておくことは必要であると思います。また、後期研修においては、当初は実際の経験がないので、どのようなスペシャリストになりたいか決めかねる方もたくさんおられると思います。そういう点で、大勢の同門の先生が勤務しておられる九大精神科・その関連施設で勤務し、様々な経験を積むことは、その人がどういう医師を目指すかの参考になります。

平成20年5月現在、多くの大学出身の医師が九大精神科・その関連施設で勤務しています。例えば、平成17年~19年の後期研修医の出身大学は九州大学を含め13大学にのぼります。私自身、研修医の後、私立単科精神科病院、大学病院、外来とリエゾンを主体とした総合病院などで勤務した後、米国へ留学し、帰国後は精神科救急を担う公立精神科病院勤務を経た後に九州大学病院に勤務しています。このような経験は私が現在診療を行うに当たって、非常に役立っていると思います。

神庭重信教授は、一人一人の医師がどのような医師を目指しているか、どのような機関ががその人を育てるかということに配慮されて、教室の運営をなさっておられます。診療・研究のスペシャリストを目指す方、或いはまだどのような道を選択するか決めかねている方など、幅広く対応できる柔軟な教室です。多くの人と一緒に仕事をする機会が生まれることを期待しています。

なお、不定期ですが、後期研修やその後の臨床・研究について興味のある方を対象に飲み会を開いています。見学などは敷居が高く感じられる方など、是非お気軽にご連絡下さい。

教授メッセージ

医員メッセージ