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RecNet Fukuoka

なぜRecNet Fukuokaが必要なのか

倫理審査の問題点

IRBが臨床研究を承認するということは、一般社会にその適切性を保証するということです。しかし、倫理審査のあり方には、様々な問題が残されています。中でも最も大きな問題は、「審査の質が保証されていない」ということでしょう。 日本の法規やガイドラインも、IRBを設置して審査することは、たしかに求めています。しかし、何に基づいてどう判断したらいいのか、つまり審査の基準や方法についてはほとんど触れず、各々のIRBに任せきりです。

「審査の質」が確保できないもう一つの原因は、IRB委員に特別の資格は必要ないばかりか、IRB委員になった後も教育研修を受ける機会がほとんどないことです。「委員の質」が確保できなければ、「審査の質」も望みようがありません。

審査の質を保証するには

「審査の質」を保証するには、第一に、審査の基本となる倫理原則を確立し、それに基づく実用的な審査手順を作成すること、第二に、IRB委員(および事務担当者)のため、倫理審査に関する教育研修の機会を設けることが必要です。

IRBネットワークが解決をもたらす

これらを実現するためには、IRBの横のつながりが重要です。なぜなら、倫理とは、人の集まりによって作られる約束ごとなので、倫理原則を設けたり、審査方法を標準化したりするには、倫理審査に関わる大勢の人たちが集まって、知恵や意見を出し合うことが最も効果的だと思われるからです。また、横の連絡会があれば、教育研修のシステムを作るのも容易です。

ところが、今のIRBには登録制度がないため、どこにどのようなIRBが存在するか系統的に把握することは非常に困難です。そこで、福岡県をモデル地区とし、県内のIRBを可能な限り全て把握することで、まずは福岡県を中心として登録制のIRB連絡会(ネットワーク)を作ることにしました。福岡県がまとまれば、次は全国、さらには東アジアへと輪を拡げます。

ただ、登録IRBが共同で倫理審査をするわけではないので、「ネットワーク」という呼称は、そういう意味ではそぐわないかも知れません。しかし、「研究倫理のスタンダードを構築するための共同作業を大勢で行う」という意味で、あえて「ネットワーク」と名付けることにしたのです。