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2017.02.27

International Seminars for Education and Research in Radiological Technology Sciences and Medical Physics 開催報告【保健学部門医用量子線科学分野】

 
  2017年2月3・4日、韓国の高麗大学校 保健科学大学 健康環境科学部(Department of Nuclear Engineering & Radiologic Science, School of Health and Environmental Science, College of Health Science, Korea University)の大学教員7名を招き、九州大学医学部保健学科放射線技術科学専攻と合同で、高度な医療技術者を養成するための放射線技術学および医学物理学教育および研究に関する国際セミナーを開催した。    

   はじめに、大喜雅文学科長のあいさつから始まり、第一部ではKeynote Lecturesとして各大学および教育に関する講演が行われた。九州大学からは藪内英剛教授(医用量子線科学分野長代行)が、九州大学の各キャンパスのロケーション、保健学科および大学院保健学専攻の設備ならびに講義内容、医用量子線科学分野のスタッフ、九州大学病院について紹介した。続けて、高麗大学校のJung Min Kim教授から、高麗大学校の歴史と変遷、現在の大学院コースおよび留学生の受け入れに関する内容について紹介された。高麗大学校ではこれまで学部教育において診療放射線技師を養成していたが、近年の学内体制の改編にともない高度な医療、環境衛生に関する研究者の養成を目的とし、大学院での専門教育に切り替えていた。
  
   第二部では、Symposium for Radiological Sciences and Medical Physicsと称し、各大学のスタッフが教育、研究内容についての紹介を行った。九州大学からは、各教員の詳細な講義内容と、放射線医学(画像診断、核医学、放射線治療)、医学物理学、放射線技術学に関して幅広い分野内の研究内容を紹介した。高麗大学校では、医療機関におけるDICOM情報を活用した患者の線量管理システム、テルル化カドミウム結晶を利用した画像検出器、コンプトンカメラの放射線治療への応用など新たなシステム、機器、技術の開発について紹介された。その後互いの研究内容、国際的な共同研究、交換留学について議論を交わした。
  
  翌日は、九州大学保健学科本館の放射線技術科学専攻の施設および設備(X線撮影装置、マンモグラフィ装置、X線CT装置、超音波装置、PACSシステムおよび各種ファントム)を案内し、実習内容を紹介した。
  双方にとって互いの状況や環境を知る機会となり、学生の交換留学や国際共同研究など今後のコラボレーションに繋がる有意義なセミナーとなった。
  
保健学部門 医用量子線科学分野 分野長 教授 杜下淳次 (代理報告:有村 秀孝)


 

プログラム要旨   
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