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薬理学セミナー【7月3日(金)】開催のお知らせ

  • 2026年7月3日(金)17:00-18:00
  • 病院キャンパス 総合研究棟1階 105セミナー室

[対象]どなたでも参加可能です

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この度、下記の日程にて、山口新平先生(東邦大学)をお迎えし、薬理学セミナーを開催いたします。
皆様の多数のご参加をお待ちしております。

【薬理学セミナー】
日時:2026年7月3日(金)17:00-18:00
場所:総合研究棟1階 105セミナー室
対象:どなたでも参加可能です
演者:山口新平先生(東邦大学 理学部 生物学科 人間生物学部門 幹細胞リプログラミング研究室 准教授)
https://www.lab.toho-u.ac.jp/sci/bio/reprogramming/index.html

講演タイトル:
なぜ哺乳類には父と母のゲノムが必要なのか:単為発生胚から見るアレル特異的発生制御

要旨:
哺乳類の発生には、父由来ゲノムと母由来ゲノムの双方が必要である。母性ゲノムのみをもつ雌性単為発生(Parthenogenetic; Pg)胚、父性ゲノムのみをもつ雄性単為発生(Androgenetic; Ag)胚は、ともに正常な個体へ発生できない。父母ゲノムの塩基配列はほぼ同一であるにもかかわらず、両方が揃うことが正常発生に必須であるのは、父母ゲノムが非対称な機能を担っているためである。その代表例が、父方アレルまたは母方アレルの一方からのみ遺伝子が発現するゲノム刷り込み(ゲノム・インプリンティング)現象である。しかし、単為発生胚は発生初期に致死となるため、父母ゲノムの機能差が発生段階ごと、また組織ごとにどのように現れるのかは十分に理解されてこなかった。 本研究では、発生工学的手法を用いて、父母ゲノムの代替不可能な機能の解明を進めている。まず、4倍体胚とPg胚をキメラ形成することで、Pg胚で異常となる胎盤形成を補完した。この胚の時系列遺伝子発現解析により、Pg胚の遺伝子発現状態はE8.5までは野生型胚に近い一方、胎盤を補完してもE9.5以降に大きく乖離することを見出した。さらに、CRISPR/Cas9によりインプリンティング領域のDMRを欠失させ、父性発現遺伝子の発現を回復させることで、Pg胚を正常な形態を保ったままE11.5まで発生させることに成功した。また、Ag胚を用いた解析では、X染色体不活性化を正常化することで、母性ゲノムが胚体形成に果たす役割の解析に挑戦している。

さらに、発生後期における父母ゲノム機能を組織単位で解析するため、単為発生胚由来細胞で特定組織を置換する細胞補完法(CReP法)を確立した。脳特異的なPg胚置換マウスでは、父性発現遺伝子Dlk1の欠損によりNotchシグナルが過剰に活性化し、神経幹細胞の維持不全とグリア分化への偏りが生じることを見出した。本発表では、Pg胚、Ag胚、CReP法を用いた解析を通じて、哺乳類発生を支える父母ゲノムの役割について議論したい。


世話人:
久場敬司
九州大学大学院医学研究院
薬理学分野


セミナーに関する問い合わせ先:
萩原遥太(hagihara.yota.503@m.kyushu-u.ac.jp
 
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