紹介状 (がん→生殖)
性腺毒性リスク分類表
CED計算ツール

医療関係者の方へ

福岡県がん・生殖医療ネットワークでは、がん診療施設と生殖医療施設が連携し、がん治療を受ける患者さんが妊孕性温存療法を迅速かつ適切に受けられる体制を構築しています。本ページでは、医療関係者の皆様向けに、患者紹介の流れや連携方法についてご案内します。

患者紹介の流れ

1

患者さんへの情報提供

がん治療を開始する前に、患者さんに妊孕性温存療法について情報提供を行います。患者さんが希望される場合は、生殖医療施設への紹介を検討します。

2

生殖医療施設への連絡

ネットワーク参加の生殖医療施設に連絡し、患者さんの受診予約を取ります。緊急性が高い場合は、その旨をお伝えください。

3

紹介状の作成(下記テンプレートをご活用ください)

文書での依頼を要します。患者さんの診療情報を記載した紹介状を作成します。

4

生殖医療施設での診察・治療

生殖医療施設で患者さんの診察を行い、妊孕性温存療法の適応を判断します。患者さんが希望される場合は、妊孕性温存療法を実施します。

5

がん治療の開始

生殖医療施設から診療情報提供書が返送されます。妊孕性温存療法が完了した後、がん治療を開始します。

紹介時のポイント

紹介状に記載すべき情報(テンプレート参照)

  • 患者さんの基本情報:年齢、性別、治療歴、パートナーの有無など
  • がんの診断名、病期(予後)、治療レジメン
  • がん治療開始予定日(治療導入の緊急性)
  • 妊娠・出産歴、月経歴、最終月経(女性の場合)
  • 生殖医療の医師が直接がん治療医に連絡を取る際の連絡先

紹介するタイミングについて

 妊孕性温存療法は、がん治療を開始する前に実施する必要があります。がん治療の開始予定を考慮し、できるだけ早く生殖医療施設に紹介してください。

緊急性が高い場合

 がん治療を早期に開始する必要があり、妊孕性温存療法の時間的猶予がない場合は、生殖医療施設に連絡する際にその旨をお伝えください。可能な限り迅速に対応いたします。

連携体制

参加施設間の連携

 福岡県内のがん診療施設26施設と生殖医療実施施設12施設がネットワークに参加しています。各施設の連絡先や実施可能な治療内容については、参加医療機関一覧をご確認ください。

多職種連携

 患者さんが最適な医療を受けられるよう、がん治療医、生殖医療専門医、看護師、薬剤師、心理士、ソーシャルワーカーなど、多職種で連携してサポートします。

情報共有

 患者さんの診療情報は、紹介状や診療情報提供書を通じて共有します。個人情報の取り扱いには十分配慮し、患者さんの同意のもとで情報共有を行います。

各種書類ダウンロード

紹介状テンプレート

生殖医療施設への患者紹介時に使用する紹介状のテンプレートです(画面右上にも配置しています)。

性腺毒性リスク分類表

化学療法および放射線治療による性腺毒性のリスク分類表です。助成申請時に原疾患治療実施医療機関が発行します(画面右上にも配置しています)。

患者さん向けパンフレット

妊孕性温存療法や助成制度に関するパンフレットです。最新版は厚生労働省ホームページまたは県ホームページをご確認ください。

<これからがんの治療を開始される患者さまへ> 厚生労働科学研究費補助金がん対策推進総合研究事業「小児・若年がん長期生存者に対する妊孕性のエビデンスと生殖医療ネットワーク構築に関する研究」

妊孕性温存療法ガイドライン

小児・AYA世代がん患者等の妊孕性温存に関する診療ガイドライン2024年12月改訂 第2版

2024年12月に『小児・AYA世代がん患者等の妊孕性温存に関する診療ガイドライン2024年12月改訂 第2版』が出版されました。

このガイドラインは、小児・AYAがん患者等の妊孕性温存に対する公的助成制度(研究促進事業)における、費用助成対象の基準とされております。 各領域・疾患毎の妊孕性温存療法について記載されております。小児・AYA世代がん診療にお役立てください。Amazon等でも購入可能です。

CED計算ツール

CED(Cyclophosphamide Equivalent Dose)は、アルキル化剤の累積投与量をシクロホスファミド相当量として換算する指標です。 各薬剤の累積投与量を mg/m2 で入力すると、CEDを自動計算できます。

Total CED
0.000 mg/m2
計算式:
CED = 1.0 × Cyclophosphamide + 0.244 × Ifosfamide + 0.857 × Procarbazine + 14.286 × Chlorambucil + 15.0 × BCNU + 16.0 × CCNU + 40 × Melphalan + 50 × Thio-TEPA + 100 × Nitrogen Mustard + 8.823 × Busulfan

※本ツールは、CED(Cyclophosphamide Equivalent Dose)を簡易的に算出し、アルキル化剤曝露量の参考値を示すものです。 算出結果は妊孕性温存療法の適応や性腺毒性リスクを単独で判断するものではありません。 実際の診療では、患者さんの年齢、性別、原疾患、治療内容、累積投与量、放射線治療の有無、造血幹細胞移植の有無などを踏まえ、 がん治療医および生殖医療専門医が総合的に判断してください。Green et al. 2013. Pediatric Blood and Cancer. DOI: 10.1002/pbc.24679

研修会・症例検討会

福岡県がん・生殖医療ネットワークでは、がん・生殖医療に関する知識と技術の向上を目的とした研修会や症例検討会を定期的に開催しています。

詳細が決まり次第、本ホームページにてお知らせします。

よくある質問

Q. 患者さんをどの生殖医療施設に紹介すればよいですか?

A. 参加医療機関一覧に記載されている生殖医療実施施設にご紹介ください。患者さんの居住地や希望する治療内容に応じて、適切な施設をご案内ください。

Q. 紹介後、どのくらいで生殖医療施設を受診できますか?

A. 通常、数日から1週間程度で受診可能です。緊急性が高い場合は、生殖医療施設に連絡する際にその旨をお伝えください。

Q. 妊孕性温存療法にかかる期間はどのくらいですか?

A. 男性の精子凍結は数日で完了しますが、女性の場合、排卵周期に合わせた採卵が必要なため、通常2〜3週間程度かかります。卵巣組織凍結は手術が必要なため、迅速な連携が求められます。

Q. 患者さんが助成制度を利用する場合、医療機関で必要な手続きはありますか?

A. 助成制度の申請には、原疾患治療実施医療機関や妊孕性温存療法実施医療機関で発行される各種様式が必要です。詳しくは県ホームページをご確認ください。

お問い合わせ

福岡県がん・生殖医療ネットワーク事務局

九州大学病院 がんセンター

住所:〒812-8582 福岡市東区馬出3-1-1

電話:092-642-5200

受付時間:9:00-15:00

九州大学病院 産科婦人科

住所:〒812-8582 福岡市東区馬出3-1-1

電話:092-642-5395

受付時間:9:00-15:00

ネットワークへの施設登録、患者紹介や連携に関するご質問は、事務局までお問い合わせください。