妊孕性温存療法とは、がん治療により生殖機能が低下・喪失する可能性がある患者さんに対して、治療前に卵子、胚(受精卵)、卵巣組織、精子などを採取・凍結保存し、将来の妊娠の可能性を残す医療技術です。
患者さんの年齢、性別、がんの種類、治療内容、治療開始までの期間、パートナーの有無などを考慮し、最適な方法を選択します。
(日本がん・生殖医療学会では動画でわかりやすく解説しています。)
治療の種類と方法
妊孕性温存療法とは、がん治療により生殖機能が低下・喪失する可能性がある患者さんに対して、治療前に卵子、胚(受精卵)、卵巣組織、精子などを採取・凍結保存し、将来の妊娠の可能性を残す医療技術です。
患者さんの年齢、性別、がんの種類、治療内容、治療開始までの期間、パートナーの有無などを考慮し、最適な方法を選択します。
(日本がん・生殖医療学会では動画でわかりやすく解説しています。)
原則として43歳未満の方が対象となります(福岡県の助成制度の年齢要件に準じます)。ただし、個々の患者さんの状況により判断されますので、詳しくは担当医にご相談ください。
対象:パートナー(配偶者)がいる方
方法:
期間:約2~3週間
費用:約30~40万円(保険適用外)
特徴:最も妊娠率が高い方法です。ただし、パートナーが必要であり、一定の時間がかかります。
対象:パートナーがいない方、または胚凍結を希望しない方
方法:
期間:約2~3週間
費用:約20~30万円(保険適用外)
特徴:パートナー不要ですが、胚凍結に比べて妊娠率はやや低くなります。
対象:時間的余裕がない方、思春期前の女児
方法:
期間:数日~1週間程度
費用:各施設へお問い合わせください。
特徴:短期間で実施可能ですが、研究段階の技術です。日本では実施施設が限られています。
対象:思春期以降の男性
方法:
期間:1日(即日可能)
費用:約2~5万円(保険適用外)
特徴:短時間で実施でき、侵襲が少ない方法です。将来の温存後生殖補助医療に使用できます。
対象:射精精液中に精子がいない方
方法:
期間:1〜3日
費用:約40〜50万円(保険適用外)
特徴:外科的処置が必要ですが、射精不能の方でも精子を採取できる可能性があります。
がん治療終了後、凍結保存した卵子・精子・胚を用いて、生殖補助医療(ART: Assisted Reproductive Technology)を行います。
がん治療終了後、一定期間(通常2~5年)経過し、がんの再発がないことを確認した後に実施します。具体的な時期は、がんの種類や治療内容により異なりますので、主治医と相談して決定します。
| 治療方法 | 説明 |
|---|---|
| 体外受精(IVF) | 卵子と精子を媒精(培養液中の卵子と調整した精子を共存させること)により受精させる方法 |
| 顕微授精(ICSI) | 卵子の中に精子を直接注入して受精させる方法 |
| 凍結融解胚移植 | 凍結保存した胚を融解し、子宮に移植する方法 |
妊孕性温存療法についてのご相談は、まずがん治療を受けている主治医または各医療機関のがん相談支援センターにお問い合わせください。
がん相談支援センターでは、がん治療や療養生活に関する様々な相談に、専門の相談員が対応しています。